俺のボディガードは陰陽師。〜第七幕・悪魔の愛〜
またしても、不良らとなずなの戦いが始まりそう。やれやれ。
と、思っていたのだが。
「まあまあ、おまえら。そうイキるな」
その場を治めようとする言葉を発し、宥めようしたのは何故か?シマッピ先輩だった。
何故、そんな優越に浸る得意げな顔をしちゃっているのか。顔面凶器のドヤ顔。
モメてる理由、あんたなんだけど。
諸悪の根源のはずなのに、どうしてそんな偉そうなの?
「けどなぁ?シマッピ!この女、さっきから!」
「ふっ。なずなの狂犬ぶりは今に始まったことじゃねえだろ?」
顔面凶器が『ふっ』って笑った。
顔面凶器なのに、どうしてそんなにすましてるの……!
顔面凶器の澄まし顔。
もう、笑いたい。
だが、俺が笑いを堪えている間にも、事は進んでいく。
「そういうわけでなぁ?なずな、おまえはすっこんでろ?これからは男同士の時間だ」
「あぁ?なんだそれは!伶士に何すんだよ!」
「おーっと。おまえは手を出すなよ?なんか知らねえけど、おまえはケンカ強いからなぁ?」
「そうだ!あん時は、シマッピにフラれた腹いせに、俺ら全員ボコボコにしやがって!」