俺のボディガードは陰陽師。〜第七幕・悪魔の愛〜
そして、俺を囲んでいた不良たちが立ち止まる。
なずなが取り残された場所からは、話し声が聞こえないであろう距離だ。
「じゃあー、キミ?男の語らいでもするか?」
返事をする間もなく、傍にいた男がまたしても俺の肩に手を回してきた。
顔も近づけてきて、またタバコ臭っ!……と、思いきや。彼の口からはタバコとは別の臭いもしたのだった。
(……)
……そうか。ここにいる不良とやらは、その手の連中だったか。
不良だからといって、漫画に出てくるようなケンカに明け暮れる正統派ではないのだ。夢を描き過ぎた。ガッカリだよ。
ため息がでそうになったところで、俺の目の前にやってきたのは、あのシマッピ先輩だった。
「……で?俺のお下がりはどうだ?」
「おさがり……」
「そうだ。お下がりだよ。アイツの×××ブチ破ってやったのは、この俺なのさ」
「……」
またしても、なんてお下品な発言!口を開くなり、自主規制が入る単語を口にするとわ!
もっとオブラートに包んで言え!初めてだの、純潔だの。蓮華じゃないけどさ!