俺のボディガードは陰陽師。〜第七幕・悪魔の愛〜
「し、シマッピ!シマッピがやられた!」
「うぉぉぉ!シマッピぃぃぃっ!……てめえ、ゴルァァ!」
「ま、待て!コイツ、強ぇぞ?危険だ!」
「う、うるせぇぇっ!どこのチームのヤツだ?!あぁ?必ず探して潰しに行くからな?!ゴルァァ!」
「首をしっかり洗って待ってろ!覚えとけゴルァァ!てめぇぇ!」
「ゴルァァ!ゴルァァッ!」
後ろからまたしてもゴルァァ大合唱が響く。まるで真夏の池の辺り?
首を洗って待ってろ?毎日洗ってるよ。
覚えとけ?そんなの知らん。振り向くことはなかった。
「お、おい、おまえ……!」
ようやくなずなのそばに戻ってこれた。
と、思ったら、なずなは目を丸くしてキョトン顔で俺を見ている。
「何?」
「いや……あぁ、おまえ、空手やってんだもんな。腕っぷしは強かったか……」
「腕っぷしは、ってなんだよ」
現在、身も心も鍛えている最中ですよ。
……ここにいる、大事な大事な人を護るために。
ついでに覚醒した力も鍛えてる最中……ってのは、秘密。秘密。