生徒会室で甘い、秘密の時間
「お、ちはる」


階段を上っていると階段を降りてくる千隼の姿。


「久しぶり」


私はあんな嫌がらせが続いていて千隼とはずっと話していなかった。


なんとなく、事実じゃないことで幼なじみからも何か言われそうで怖かった。


メールは心配のメールが毎日のように届いたけれども。


「ちはる、アレはデマだろ?
嫌がらせ酷いもんな、俺が先生に言いに行こうと思って」


“先生”。それを伝えれば絶対解決すると思う。


だけど。


「待って。先生には....言わなくて大丈夫だよ」


「なんで?」


「千隼がそう言ってくれて嬉しかったよ。
だけど....先生に告げ口したって千隼が標的になっちゃう」


周りの人を巻き込むなんて嫌。
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