生徒会室で甘い、秘密の時間
「ありがとう、行ってくる!ごめん、すず」


カフェから出て角を曲がるとある、こじんまりとした公園。


遊具はほとんどなくて、その上寒いからか誰もいない。


遊具で唯一あるものと言えばブランコぐらい。


「座っちゃおっかな」


ベンチもないからブランコに座る。


ブランコに乗るなんて久しぶりかも。


「待たせた、ごめん」


しばらくブランコを漕いでいると千隼の声がした。


「あ....」


何も言えずに会釈する。


なんだろう、このよそよそしい感じ。


「返事、考えてくれたんだ?」


隣のブランコに千隼が座って視線をさ迷わせる。


「うん、まあ....」
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