生徒会室で甘い、秘密の時間
曖昧な返事をしてるけど私はこれから断るんだ。


きちんと。


「あの、ね....。千隼。
私、やっぱり千隼は仲良しの幼なじみです....。


ごめんなさい。

それに私、好きな人がいるってわかってその人は⎯⎯⎯⎯⎯ 」


ガタっ。


ブランコが音をたてて千隼の髪の毛が私の頬に触れる。


「....言わないで」


耳元に千隼の吐息がかかって。


私を抱きしめる手に力をいれた。


「え....?」


「知ってる、ちはるの好きな人」


なんで私が会長先輩を好きってこと、千隼が知ってるの?


ついさっき私自身も気付いたばっかりなのに....。


「私の好きな人、わかるの?かいちょ⎯⎯⎯⎯⎯ 」


「だから、言わないで。
わかってるけど、ちはるから言われると現実味が増して....いや」
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