生徒会室で甘い、秘密の時間
「うん」


この前のこと、気にしてないのかな。


雨の中を静かな足音が響く。


「ちはるは何かやんの?文化祭」


突然、話を振ってきた千隼に慎重に言葉を選ぶ。


「うん、白雪姫の継母役やるんだ」


「へー、ちはるが継母か。似合わないな。
白雪姫の方が似合うかも」


「そうかな....」


私が白雪姫だなんて。


批判殺到しちゃうだろうに。


「俺はミスコン、出ることになった」


「えっ....そうなの?」


確かに昔から千隼はモテる、けど....。


そういうのに出るとは。


「ああ。俺、まだちはるのこと諦めてないよ。
だからあの告白、上書きさせて」


千隼ってば、冗談....なんて明るく言えない。


「....うん。わかった。上書き、しとこっかな」


気持ちは嬉しい。でも、でも....。
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