生徒会室で甘い、秘密の時間

｢お願いします！良かったらぜひ！｣


大人数で傘をさして歩いている中学生のチャラチャラした集団にチラシを差し出す。


｢は？いらね。
てかそんなチラシいるわけねーじゃん｣


｢いやいや、これ超有名な進学校の真陵高の説明会のチラシだけど？
進学校でもこんな雨の中チラシ配るバカいるんだー｣


彼らの笑い声が響く。


やだ....。


真陵高の名に泥を塗った。


学校説明会のためのチラシなのに真陵高に泥を塗ってどうするの、私。


｢じゃ、そういうことだからいらね｣


去っていく集団のひとりにぶつかってしまい水溜まりに倒れる。


恥ずかしい。


冷たい....。


バカだ、私....。


｢あっ、ぶつかちゃったよ。サツに通報されんじゃね、お前｣


もうひとりがそういって笑う。


｢ははっ、そうかもな。
行くぞ｣