私のおさげをほどかないで!
***
そんなのとっくに分っていたはずなのに、認めたくなくて顔を背けていた。
そのことを自覚した途端ドキドキが止まらなくなる。
このままじゃ、倒れてしまいそう。
ソワソワとした気持ちで、思わず奏芽さんから視線をそらして腿の上に載せた手をモジモジさせていたら、
「――じゃあさ、和懐石とかどう?」
不意にその手にぽんぽん、と優しく触れられてビクッと身体が跳ねる。
奏芽さんは私の手が緊張で冷たくなっているの、気付いているだろうにそのことには何も触れずにいてくれた。
それがとても温かくて有り難くて。
ああ、これが大人の男性の魅力なのかな?って思ったの。
そんなのとっくに分っていたはずなのに、認めたくなくて顔を背けていた。
そのことを自覚した途端ドキドキが止まらなくなる。
このままじゃ、倒れてしまいそう。
ソワソワとした気持ちで、思わず奏芽さんから視線をそらして腿の上に載せた手をモジモジさせていたら、
「――じゃあさ、和懐石とかどう?」
不意にその手にぽんぽん、と優しく触れられてビクッと身体が跳ねる。
奏芽さんは私の手が緊張で冷たくなっているの、気付いているだろうにそのことには何も触れずにいてくれた。
それがとても温かくて有り難くて。
ああ、これが大人の男性の魅力なのかな?って思ったの。