私のおさげをほどかないで!
 男は、電撃を加えられたショックで足元に落としてしまった私の荷物を拾い上げると、「じゃ、中に入ろうか」って言って――。

 嫌だとその場に踏みとどまろうとしたら、もう一度スタンガンを眼前にチラつかされて身体がすくんでしまった。
 片足に当てられただけで、今も足が動かせないほどのダメージを受けている。
 さらにもう一度同じことを違うところにされたらって思ったら、私、うなずくしかなかったの。

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