私のおさげをほどかないで!
「お、お仕事とか……行かれないで大丈夫、なん、ですか?」
話題を下卑たものからそらしたくて恐る恐るそう聞いたら、
「ん? 僕のこと心配してくれてるの? 大丈夫だよ、凜。僕、1年ほど前に両親がもらい事故で死んでさ。保険金とか、相手側からの慰謝料とか……結構たくさんもらったんだ。そりゃあもう働くのがバカらしくなるぐらい。――だからね、今は仕事してないんだ。ほら。考えてみてよ? 僕、毎日のようにキミのバイト先にいたじゃないか。仕事なんてしてたらそんなことできないでしょう?」
言って、「あの金髪男だって医者なんてしてるから凜を1人にしちゃったんだよ。有職者が無職の僕に勝てるわけないじゃないか。どんなに警戒してもね、必ずこんなふうに穴が出来る」
話題を下卑たものからそらしたくて恐る恐るそう聞いたら、
「ん? 僕のこと心配してくれてるの? 大丈夫だよ、凜。僕、1年ほど前に両親がもらい事故で死んでさ。保険金とか、相手側からの慰謝料とか……結構たくさんもらったんだ。そりゃあもう働くのがバカらしくなるぐらい。――だからね、今は仕事してないんだ。ほら。考えてみてよ? 僕、毎日のようにキミのバイト先にいたじゃないか。仕事なんてしてたらそんなことできないでしょう?」
言って、「あの金髪男だって医者なんてしてるから凜を1人にしちゃったんだよ。有職者が無職の僕に勝てるわけないじゃないか。どんなに警戒してもね、必ずこんなふうに穴が出来る」