私のおさげをほどかないで!
そうならなかったのは奏芽さんの先見の明のお陰だって心の底から思ったの。
「奏芽さん。私、これ、まだ持っててもいいですか?」
忘れ物紛失防止の小さなタグ。
私が奏芽さんのそばにいると彼のスマホと接続されて、60m以上離れると私は彼の近くから離れたのだと彼に通知される。
なんだか奏芽さんと“繋がっている”と思えるタグだ。
今回この小さなタグが、私と奏芽さんを再会させてくれたんだと思うと、手放したくなくて。
「凜子、こういうの、重くて気持ち悪くねぇか?」
不安そうに問いかけられて、私はふるふると首を振る。
「むしろ嬉しいです。――えっと……私、奏芽さんにならどんなに重くされても気にならないです」
――変ですよね?
そう付け加えて、ふふっと笑ったら「バカなことを」ってそっぽを向かれた。
ね、奏芽さん、照れてる?
「奏芽さん。私、これ、まだ持っててもいいですか?」
忘れ物紛失防止の小さなタグ。
私が奏芽さんのそばにいると彼のスマホと接続されて、60m以上離れると私は彼の近くから離れたのだと彼に通知される。
なんだか奏芽さんと“繋がっている”と思えるタグだ。
今回この小さなタグが、私と奏芽さんを再会させてくれたんだと思うと、手放したくなくて。
「凜子、こういうの、重くて気持ち悪くねぇか?」
不安そうに問いかけられて、私はふるふると首を振る。
「むしろ嬉しいです。――えっと……私、奏芽さんにならどんなに重くされても気にならないです」
――変ですよね?
そう付け加えて、ふふっと笑ったら「バカなことを」ってそっぽを向かれた。
ね、奏芽さん、照れてる?