私のおさげをほどかないで!
「馬鹿だな、凜子(りんこ)。――それ、()()()()()()()ってことだろ? なんで凜子が謝んのよ?」

 言われて「え……っ?」と瞳を見開いた私に、奏芽(かなめ)さんが今度こそはっきりとニヤリと笑うの。

「男とすんの、初めての女の子を()()()()()()とか、俺、すごくね?」


 そう言ってから、「だからな、凜子。全部()()()()だし凜子は悪くねぇ。っていうかむしろ逆に最高な? ほら。――泣きやめよ」

 そのまま私にそっと口付けて、そうして言うの。


「しっかしやべぇな、凛子。好きな()、腰が立たなくなるくらい気持ちよく出来たとか……俺、嬉し過ぎてニヤけちまうんだけど?」

 だから穴に入りたいとか言ってくれるな。
 俺が困んだろ。

 奏芽さんが照れ隠しみたいにそう言って……。
 そう感じたことに私、ハッとした。

 奏芽さん、私のこの状態を見て、もしかして照れちゃうくらい喜んでくれてる?

 私、本当に恥じなくて……いいの?


 私の初めての男性(ひと)が奏芽さんで本当によかった……!
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