私のおさげをほどかないで!

本文

 大学まで凜子(りんこ)を迎えに行った車中。
 彼女のバイトの時間までまだ少し時間があるしってことで、うちの小児科が契約している月極(つきぎめ)駐車場の一角に車を停めて、凜子とほんの少しお喋りタイム。

 お互い忙しい俺たちにとって、日々の中に時折挟み込まれるこういう隙間みたいな時間は結構大事で。

 いつもならその日にあった、他愛のない報告なんかをし合って盛り上がるひと時なんだけど、今日は少し様子が違っていた。

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