私のおさげをほどかないで!
「あんな、凜子――」

 さて、どう返すべきか。

 ただひとつ絶対だと言い切れることがあるとすれば……それでも俺はこの初心(うぶ)で、純粋で、馬鹿がつくくらい真面目な彼女が。
 名実ともに二十歳を越えるまでは、何があっても絶対に手出しはしないってこと。

 え? 爆発するかもしれないって?
 上等なんじゃね?

 今まで俺が遊びまくってきたのは、もしかしたら今の状況に耐える力を身につけるためだったんじゃないかと、そんな風にさえ思うんだ。


 なぁ凜子。
 俺は大丈夫だって。

 だから、な? とりあえず泣きやめよ。


      END(2020/07/28)
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