私のおさげをほどかないで!
本文
「ハル、お前さ、音芽の誕生日にプレゼントとか渡してる?」
俺からの突然の問い掛けに、幼なじみの温和が電話口で不機嫌になったのが分かった。
『してないと思うか?』
ムスッとした口調で言うハルに、「してないわけねぇよな」と思わず笑いそうになる。
いや、まぁ今のは俺の聞き方が悪かったよな、うん。
『ハル、結構まめそうだもんな、そういうの」
言えば、『バーカ。プレゼントと見せかけて首輪付けてんだよ』とか。
ちょっと待て、ハル。お前が言ってる相手、俺の妹だよな? 分かってて言ってんのか?
『好きな女にアレコレ自分のもんだって印付けとくのって当たり前じゃね? 何? 奏芽。もしかしてお前、そういうのしたことねぇの?』
憮然とした声音で聞かれて、今度は俺の方が言葉に詰まる。
「ねぇの?って……あるわけねーわ。今までそんなにまでして繋ぎとめておきたい相手なんていなかったし」
溜め息まじりに言ったら、『けど。そんなこと聞いてくるってことは、今は繋いどきたい相手がいるってことだろ?』って。
ホント察しがよくて嫌になるな、お前。
俺からの突然の問い掛けに、幼なじみの温和が電話口で不機嫌になったのが分かった。
『してないと思うか?』
ムスッとした口調で言うハルに、「してないわけねぇよな」と思わず笑いそうになる。
いや、まぁ今のは俺の聞き方が悪かったよな、うん。
『ハル、結構まめそうだもんな、そういうの」
言えば、『バーカ。プレゼントと見せかけて首輪付けてんだよ』とか。
ちょっと待て、ハル。お前が言ってる相手、俺の妹だよな? 分かってて言ってんのか?
『好きな女にアレコレ自分のもんだって印付けとくのって当たり前じゃね? 何? 奏芽。もしかしてお前、そういうのしたことねぇの?』
憮然とした声音で聞かれて、今度は俺の方が言葉に詰まる。
「ねぇの?って……あるわけねーわ。今までそんなにまでして繋ぎとめておきたい相手なんていなかったし」
溜め息まじりに言ったら、『けど。そんなこと聞いてくるってことは、今は繋いどきたい相手がいるってことだろ?』って。
ホント察しがよくて嫌になるな、お前。