ママになっても、極上ドクターから独占愛で迫られています
 食事を終え、俺も寝ようと身支度を整えてからもう一度ふたりが眠る寝室へ足を運んだ。

 仰向けになっていた蒼斗は先ほどの位置から転がって、ベッドガードに身体をくっつけている。みちるは同じ姿勢のまま。

 三人で寝転ぶ日が来るかもしれないと、願いも込めてこの大きなベッドを購入した。すやすやと可愛い寝息を聞きながら眠りにつけることができたら幸せだろうな。

 込み上げる愛おしさのなかに歯痒さを感じる。複雑な気持ちで蒼斗の頭をそっと撫で、みちるのおでこにキスを落とす。

「おやすみ」

 小さな声でつぶやいて静かに部屋をあとにした。

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