ママになっても、極上ドクターから独占愛で迫られています
「店内を歩いてくる」

「うん。ありがとう」

 腕力があり安定感のある抱っこは心地いいらしく、蒼斗は蒼さんにくっついているときはとにかく機嫌がいいのだ。

 寝起きはイヤイヤの感情が爆発して手が付けられないときも多いのでとにかく助かっている。

「今晩覚悟しておいて。抱き尽くすから」

 席を離れる間際に残された言葉に、時間が止まったかのように静止した。

 じわじわと熱い液体が全身に行き渡るように体温が上昇していくのがわかる。

 抱き尽くすってなに?

 意味がわからないけれど、どちらにしても蒼さんは夜になると獣のようになる。

 高鳴る心音が治まらないまま店員に声をかけられて、指輪を選ぶどころではなくなってしまった。

 こちらの動揺は露知らず、男同士のじゃれ合う楽しげな声が響いてきて苦笑する。

 なにげない瞬間に感じる幸せを、私は今日も今日とて噛みしめている。


happyend.


< 193 / 193 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:539

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

「君を絶対愛さない」と言ったクールな警視正に滾る愛を刻まれました
  • 書籍化作品
[原題]近くて遠い、心に触れたい

総文字数/104,430

恋愛(純愛)222ページ

表紙を見る
政略結婚ですが、不動産王に底なしの愛で甘やかされています
  • 書籍化作品
[原題]愛のない政略夫婦なのに、不動産王の旦那様に恋しています

総文字数/58,008

恋愛(純愛)137ページ

表紙を見る
凄腕パイロットの極上愛で懐妊いたしました~臆病な彼女を溶かす溺愛初夜~
  • 書籍化作品
[原題]極甘パイロットに愛し尽くされて、秘密の懐妊いたしました

総文字数/113,425

恋愛(オフィスラブ)248ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop