一途な外科医は彼女の手を繋ぎ止めたい
この前冬哉さんと買い物に行った時に買った服を来て待ち合わせの店へ向かった。
紺色のサマーニットに白地のスカート、足元は革のサンダルにした。カゴバッグを持ち夏らしいスタイルになった。
10時20分。
少しだけ早いけど遅くなるよりはいい。
いつも待ち合わせよりは少し早めに着くように心がけているけど今日は出遅れてしまった。
まだ約束よりも10分早いのにすでに冬哉さんが店の前に立っていた。
一緒のお店で買った白のサマーニットに紺のハーフパンツ、革のサンダルという出立ち。
なんだかお揃いのようで驚いた。
冬哉さんの姿を見て立ち止まってしまった。
「由那ちゃん!」
冬哉さんは手を上げ私に合図した。
ハッとして私は小走りで冬哉さんの元へ向かった。
「お待たせしました」
「待ってないよ。むしろお互い約束よりかなり早いよ」
そういうとお店のドアを開け、私を先に入れてくれた。
店員さんに案内され店の奥の窓際へ案内された。
「何にする?」
「フレンチトーストと生ハムのサラダ、アイスティーにします」
「俺もフレンチトーストにしようかな。それとチキンのグリル夏野菜のマリネ添え、アイスコーヒーがいいかな」
オーダーを済ませると少しだけ会話に詰まったがすぐに冬哉さんが気を利かせ、話題を振ってくれた。
「キキの散歩はどこに行ってたの?」
「川沿いの方です。キキと川や水鳥とか魚とか見ながら歩いてました」
「そうか。あっちも散歩にはいいコースだよね。昔はそっちを走ってたんだ。このところキキと走りたくて公園だったけど」
「ごめんなさい」
「ごめん、深い意味はないんだ。ただ、キキと走るのが楽しかったからコースを変えただけだから。いつも1人で走ってたけど誰かがいるっていいなと思ってさ。キキは伸び伸びしててみてるだけで元気になれる気がしてさ」
「そうですね。キキは時々イタズラするような茶目っ気のある子なんです。この前も兄とドッグランに行った時、兄を翻弄してました」
キキのことを話すうちに緊張は解け、やっと前のように話せるようになった。
食事も届き食べ始めるが会話は止まることなく弾む。何を話したかなんてよく覚えていないくらいいろんな話をした。
彼の話はとても興味深いことが多いので引き込まれてしまう。
でもそれだけではなく私の話も聞き出してくれ聞き上手でもある。
仲のいい友達の誰よりもたくさん話したと思う。
でもいくら話しても話題は尽きることがない。
些細なことでさえも話が広がり会話を楽しめる。
こんな感覚は本当に初めて。
前回話した時も思ったけど、どうしてこんなに冬哉さんとだとなんでもさらけ出してしまえるんだろう。
長くなり申し訳なくなった頃、冬哉さんからそろそろおやつも食べない?と言われたのでデザートも食べ大満足だった。
私たちは結局4時間もここに居座ってしまった。
14時半。
帰るには早いけどお腹もいっぱい。
久しぶりに話したーとなんだかスッキリ。
お会計になり、今日は割り勘にしてもらった。
冬哉さんは払うって言ってくれたけど、前回はお礼という名目があったけど今日は違う。
ちゃんと友人として対等でいたいから払わさせてもらった。
年齢も違うし、本当は可愛く奢られた方が良かったのかもしれないけど今朝友人宣言されたから……やっぱり奢られるのはちょっと違うかなって思った。
友達には奢ってもらうことはないもん。
でも頑なに割り勘と言ってしまった私をどう思ったか、どう思われたかちょっと不安になり冬哉さんをみると笑っていて安心した。
「由那ちゃんは若いのに考えがしっかりしてるなって思った。奢ってもらって当然じゃないっていうのがいいなって。別に奢るのが嫌とかでもないけど由那ちゃんのちゃんとした一面が見れて良かった。でもまたご馳走させてな」
奢られなかったことに対しての思いを伝えてくれ、私のこともわかってもらえたようで嬉しい。
紺色のサマーニットに白地のスカート、足元は革のサンダルにした。カゴバッグを持ち夏らしいスタイルになった。
10時20分。
少しだけ早いけど遅くなるよりはいい。
いつも待ち合わせよりは少し早めに着くように心がけているけど今日は出遅れてしまった。
まだ約束よりも10分早いのにすでに冬哉さんが店の前に立っていた。
一緒のお店で買った白のサマーニットに紺のハーフパンツ、革のサンダルという出立ち。
なんだかお揃いのようで驚いた。
冬哉さんの姿を見て立ち止まってしまった。
「由那ちゃん!」
冬哉さんは手を上げ私に合図した。
ハッとして私は小走りで冬哉さんの元へ向かった。
「お待たせしました」
「待ってないよ。むしろお互い約束よりかなり早いよ」
そういうとお店のドアを開け、私を先に入れてくれた。
店員さんに案内され店の奥の窓際へ案内された。
「何にする?」
「フレンチトーストと生ハムのサラダ、アイスティーにします」
「俺もフレンチトーストにしようかな。それとチキンのグリル夏野菜のマリネ添え、アイスコーヒーがいいかな」
オーダーを済ませると少しだけ会話に詰まったがすぐに冬哉さんが気を利かせ、話題を振ってくれた。
「キキの散歩はどこに行ってたの?」
「川沿いの方です。キキと川や水鳥とか魚とか見ながら歩いてました」
「そうか。あっちも散歩にはいいコースだよね。昔はそっちを走ってたんだ。このところキキと走りたくて公園だったけど」
「ごめんなさい」
「ごめん、深い意味はないんだ。ただ、キキと走るのが楽しかったからコースを変えただけだから。いつも1人で走ってたけど誰かがいるっていいなと思ってさ。キキは伸び伸びしててみてるだけで元気になれる気がしてさ」
「そうですね。キキは時々イタズラするような茶目っ気のある子なんです。この前も兄とドッグランに行った時、兄を翻弄してました」
キキのことを話すうちに緊張は解け、やっと前のように話せるようになった。
食事も届き食べ始めるが会話は止まることなく弾む。何を話したかなんてよく覚えていないくらいいろんな話をした。
彼の話はとても興味深いことが多いので引き込まれてしまう。
でもそれだけではなく私の話も聞き出してくれ聞き上手でもある。
仲のいい友達の誰よりもたくさん話したと思う。
でもいくら話しても話題は尽きることがない。
些細なことでさえも話が広がり会話を楽しめる。
こんな感覚は本当に初めて。
前回話した時も思ったけど、どうしてこんなに冬哉さんとだとなんでもさらけ出してしまえるんだろう。
長くなり申し訳なくなった頃、冬哉さんからそろそろおやつも食べない?と言われたのでデザートも食べ大満足だった。
私たちは結局4時間もここに居座ってしまった。
14時半。
帰るには早いけどお腹もいっぱい。
久しぶりに話したーとなんだかスッキリ。
お会計になり、今日は割り勘にしてもらった。
冬哉さんは払うって言ってくれたけど、前回はお礼という名目があったけど今日は違う。
ちゃんと友人として対等でいたいから払わさせてもらった。
年齢も違うし、本当は可愛く奢られた方が良かったのかもしれないけど今朝友人宣言されたから……やっぱり奢られるのはちょっと違うかなって思った。
友達には奢ってもらうことはないもん。
でも頑なに割り勘と言ってしまった私をどう思ったか、どう思われたかちょっと不安になり冬哉さんをみると笑っていて安心した。
「由那ちゃんは若いのに考えがしっかりしてるなって思った。奢ってもらって当然じゃないっていうのがいいなって。別に奢るのが嫌とかでもないけど由那ちゃんのちゃんとした一面が見れて良かった。でもまたご馳走させてな」
奢られなかったことに対しての思いを伝えてくれ、私のこともわかってもらえたようで嬉しい。