一途な外科医は彼女の手を繋ぎ止めたい
午後4時になり冬哉さんからメッセージが届いた。
あのあとオペになり、今さっき終わったと。

良かった。
冬哉さんの力で人が救われるなんて凄いなと改めて思った。

『ごめん、まだもう少しかかるから今日は無理かもしれない』

きっと時間がない中、それでもこうして連絡をしてきてくれた。それだけで胸がいっぱいになる。

「お疲れ様でした。大丈夫です。連絡ありがとうございました。ゆっくりと休めるといいですね」

それだけ送信すると私は力が抜け、ベッドに転がった。
冬哉さんはこうしている間も働いてるのに、と思っているが昨日からの疲れで私はそのまま寝てしまった。
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