一途な外科医は彼女の手を繋ぎ止めたい
翌日、仕事の後待ち合わせをしているとお兄ちゃんが通りがかった。
あ……
目が合うと気まずそうにお兄ちゃんは近寄ってきた。
「由那、この間はごめん。お前ももう子供じゃないんだから干渉しすぎだよな。ついお兄ちゃんはお前が可愛くて、かまいたくなるんだ」
「もう!でもお兄ちゃんとご飯に行かないとは言ってないよ。仕事中話しかけないでって言っただけだから」
そういうとお兄ちゃんはものすごく嬉しそうに、なんだかお尻の尻尾がぐるぐる回ってるように見えるくらい機嫌が良くなった。
「そういえば、お前は今、時の人だぞ。公園で人命救助したんだってな。お兄ちゃんは鼻が高いよ。ご褒美に寿司に連れて行ってやるから行こう」
そう言って私の肩に手をかけようとしたところを冬哉さんに落とされた。
「ごめん、健介。俺が今日ご褒美あげるから大丈夫。俺が先約」
「くそっ!由那は俺の可愛い妹だからな!」
「分かってるよ、お義兄さん」
冬哉さんはそういうと私の腰を抱き寄せるように連れ去ってしまう。
そんな様子に私はドキドキしてしまう。
「由那、今日外に食べに行こうと思ってたんだけどデリバリーでもいい?」
「ん?いいよ」
そういうと車に乗せられ、冬哉さんの家へ向かった。
玄関を開けると、その場ですぐに壁に押しつけられ、早急なキスに息が上がる。
「よかった。健介に取られなくて。いや、他の男にも取られなくて」
そう呟くと、私を抱き上げベッドルームへ向かう。
「冬哉さん?」
声をかけてもいつもと違い、貪るように私を欲しがる。
いつものゆっくりした始まりではなく、早急な始まりに驚くが、冬哉さんに求められていると思うだけで私も応えてしまった。
初めてつけられた胸元の赤い印。
それをバスルームで見た時、驚いたと同時に私は冬哉さんのものだと嬉しく思った。
バスルームから出てくると冬哉さんのオーダーしたデリバリーが届いていてダイニングに並べられていた。
「由那、無理させてごめん」
ううん、と首を横に振る。
「由那が好きすぎておかしいんだ。他の男も由那の良さに気がつき始めて、由那の話題が出るたびに焦るんだ」
「私の話題?」
「この前人命救助したクラークってちょっとした有名人。しかも人柄もよく、仕事も出来て、更には若くて可愛いときたらみんな気になるだろ。脳外科のドクターがわざわざ健介のご機嫌伺いにきたり、救急のドクターも医事課の人に由那の話を聞いたりしてたんだ。健介と仲のいい俺にも聞いてくるスタッフがいて気が気じゃなくて」
「まさか。冬哉さんに限ってそんなこと……」
「そんなこと大ありだよ。こんなに恋愛が苦しいなんて初めてだから、もどかしいよ」
そんな言葉に私の胸は高鳴り始める。
冬哉さんにそんなこと言ってもらえるなんて。
いつも私のほうが負目に感じることが多いのにそんな風に思ってもらえるなんて思ってもみなかった。
「由那、結婚してほしい。俺だけをずっと見ていてほしい。俺は由那を一生愛し続ける、守り続けると誓うよ」
プ、プロポーズ?!
目が見開き、まさかの言葉に私は声を失う。
「由那。俺はもう由那以外考えられない。由那の価値観や人柄、全て俺を魅了してならない。もう由那のいない人生は考えられない」
「冬哉さん?」
「イエスと言って欲しい」
冬哉さんの切ない告白に、私は冬哉さんの胸に飛び込んだ。
「もちろんイエスです!私も冬哉さんの全てが大好きです。ずっと隣にいたい。冬哉さんのいない人生なんて意味はない。冬哉さんと幸せになりたい」
あ……
目が合うと気まずそうにお兄ちゃんは近寄ってきた。
「由那、この間はごめん。お前ももう子供じゃないんだから干渉しすぎだよな。ついお兄ちゃんはお前が可愛くて、かまいたくなるんだ」
「もう!でもお兄ちゃんとご飯に行かないとは言ってないよ。仕事中話しかけないでって言っただけだから」
そういうとお兄ちゃんはものすごく嬉しそうに、なんだかお尻の尻尾がぐるぐる回ってるように見えるくらい機嫌が良くなった。
「そういえば、お前は今、時の人だぞ。公園で人命救助したんだってな。お兄ちゃんは鼻が高いよ。ご褒美に寿司に連れて行ってやるから行こう」
そう言って私の肩に手をかけようとしたところを冬哉さんに落とされた。
「ごめん、健介。俺が今日ご褒美あげるから大丈夫。俺が先約」
「くそっ!由那は俺の可愛い妹だからな!」
「分かってるよ、お義兄さん」
冬哉さんはそういうと私の腰を抱き寄せるように連れ去ってしまう。
そんな様子に私はドキドキしてしまう。
「由那、今日外に食べに行こうと思ってたんだけどデリバリーでもいい?」
「ん?いいよ」
そういうと車に乗せられ、冬哉さんの家へ向かった。
玄関を開けると、その場ですぐに壁に押しつけられ、早急なキスに息が上がる。
「よかった。健介に取られなくて。いや、他の男にも取られなくて」
そう呟くと、私を抱き上げベッドルームへ向かう。
「冬哉さん?」
声をかけてもいつもと違い、貪るように私を欲しがる。
いつものゆっくりした始まりではなく、早急な始まりに驚くが、冬哉さんに求められていると思うだけで私も応えてしまった。
初めてつけられた胸元の赤い印。
それをバスルームで見た時、驚いたと同時に私は冬哉さんのものだと嬉しく思った。
バスルームから出てくると冬哉さんのオーダーしたデリバリーが届いていてダイニングに並べられていた。
「由那、無理させてごめん」
ううん、と首を横に振る。
「由那が好きすぎておかしいんだ。他の男も由那の良さに気がつき始めて、由那の話題が出るたびに焦るんだ」
「私の話題?」
「この前人命救助したクラークってちょっとした有名人。しかも人柄もよく、仕事も出来て、更には若くて可愛いときたらみんな気になるだろ。脳外科のドクターがわざわざ健介のご機嫌伺いにきたり、救急のドクターも医事課の人に由那の話を聞いたりしてたんだ。健介と仲のいい俺にも聞いてくるスタッフがいて気が気じゃなくて」
「まさか。冬哉さんに限ってそんなこと……」
「そんなこと大ありだよ。こんなに恋愛が苦しいなんて初めてだから、もどかしいよ」
そんな言葉に私の胸は高鳴り始める。
冬哉さんにそんなこと言ってもらえるなんて。
いつも私のほうが負目に感じることが多いのにそんな風に思ってもらえるなんて思ってもみなかった。
「由那、結婚してほしい。俺だけをずっと見ていてほしい。俺は由那を一生愛し続ける、守り続けると誓うよ」
プ、プロポーズ?!
目が見開き、まさかの言葉に私は声を失う。
「由那。俺はもう由那以外考えられない。由那の価値観や人柄、全て俺を魅了してならない。もう由那のいない人生は考えられない」
「冬哉さん?」
「イエスと言って欲しい」
冬哉さんの切ない告白に、私は冬哉さんの胸に飛び込んだ。
「もちろんイエスです!私も冬哉さんの全てが大好きです。ずっと隣にいたい。冬哉さんのいない人生なんて意味はない。冬哉さんと幸せになりたい」