4人のお兄ちゃんは王子様!?
≪大雅side≫



朝っぱらからテンションが上がりきっている親父とおばさん。

無理矢理と言っていいほど飲まされる飲み物。

それに口をつけた瞬間驚いた。


大「ん…?これ…。ちょっ結衣ストップ!!」


そう言って止めようとしたが止めきれずに結衣は一気にそれを口にした。

秀「何?どうしたの?」

と慌てる秀兄。

すると何かを察したかのようにスタスタとテーブルに置かれた空瓶を確認しにいく琉兄。

琉「これ…お酒じゃねーか。しかもリキュール…」

大「やっぱり…。」

その瞬間床に崩れ落ちていく結衣。

瑛「……ったく。飲む前に確認くらいしろよ。」


結「ふぇ~……」

顔を真っ赤にして俺の足にしがみつく結衣。
俺は身動きが取れなくなった。




秀「結衣ちゃんとりあえず少しお水飲もうか。」

と言って秀兄がお水を勧めると…

結「やだぁ…。飲みたくないっ」

琉「飲め。あとから響くぞ。」

結「うぅ。大雅兄っ!2人が意地悪言う~!」


俺は息をごくりと飲んだ。
上目遣いで甘えてくる結衣…。

可愛すぎる。

とか考えている場合じゃない!!


大「結衣。結衣は今間違えて酒飲んじゃったんだからちゃんと水飲まないとあとで頭痛くなるよ?」 

俺がそう言うと結衣は笑顔で

結「じゃ飲む!!」

と言った。



父「結衣は大雅に懐いてるんだな!!」

結「うん。大雅兄好き!」

と笑顔で言う結衣。

思わず顔が熱くなるとともに「やめてくれ」と心の中で叫んでいた。


そして水を飲むとすぐに眠ってしまった結衣。

親父たちの事は大人に任せて俺は結衣をベッドに運んだ俺は自分の部屋に戻り勉強をした。


実は受験日までもう残り2週間をきっている。

そろそろ真面目に勉強しなきゃな。

と言っても一通り過去問や参考書は目通したし…。
分からないとこもほとんどない。

応用問題でも解いておくか。


そういや今年は初詣行けてねぇな…。

そんな事を考えながらどんどんと解いていく問題。

気付けばお昼過ぎになっていた。


結衣はそろそろ起きただろうか。


俺は結衣の部屋に行った。


部屋のドアをガチャリと開けると体を起こた結衣。

大「悪い。起こしたか?」

結「ううん。今起きたところ。」

大「具合はどうだ?」

結「ちょっと頭痛いかも。」

大「他には?息苦しさとかは大丈夫?」

結「うん。」

大「全く。一気飲みなんてするから…。」

結「ジュースだと思って…」


まーそうか。

そりゃそうだよな。

大「とりあえず今日はもう少し寝とけ。」

結「でも…」

大「今夜もまた大騒ぎになりそうだからもう少し休んでな。なんか食うなら俺作るから。」

結「ありがとう。」


俺は部屋を出た。

結衣あんま顔色よくねーな。

そりゃあんだけ飲めばそうなるか。


と思いつつも俺は軽く昼を作り結衣に持っていきまた勉強を再開した。


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