4人のお兄ちゃんは王子様!?
≪琉生side≫
榊にカルテの引き継ぎとして話をした際、あくまでも家では応急処置程度で、検診や治療は今まで通り、病院で行うように提案してみた。
たしかに医療機器や薬はある程度は親父が揃えたがこの程度のものでなんとかしようとするのは無謀すぎる。
榊「私は…お嬢様をお守りするために存在いたします。どうかお嬢様の事は私にお任せください。」
そう言って俺に頭を下げてくる榊。
でもこっちだって結衣は大事な妹なんだ。
伝えておきたい事はカルテ以外にも山ほどある。
琉「しかしだな…。結衣は…」
榊「大丈夫です。」
でも話そうとすると榊に退けられ俺は話すのをやめた。
結衣はかなりの病院嫌いだ。
やっと最近少しそれがなくなって自らちゃんと治療や検査も受けてくれるようになって来たのに。
本当にこいつに任せて大丈夫なのだろうか…
榊が来ることによって環境はガラリと変わる。
環境の変化に敏感な結衣は耐えられるのだろうか。
太「……で?本当に結衣ちゃん大丈夫なの?」
俺はその事を出勤時太陽に話した。
琉「分からない。榊が来てから結衣と顔を合わせる事が無くなったからな。」
太「会話が少なくなったとかなら分かるけど顔を合わせなくなったって…どうなの?」
琉「どうなのって?」
太「同じ家にいるんだから…部屋に様子見に行くとかさ。色々出来るんじゃないかなーって?」
そう言いながら首を傾げる太陽。
でも顔をなかなか合わせられないのも本当。
琉「結衣のことかなりスケジュールで支配しているように見える。だから結衣は部屋にこもっている事が多い。」
太「それはなんかしらやらかしそうだけど…。よし!今日お前んち泊まらせろ!」
琉「は!?なんでそうなるんだよ!」
太「いいじゃん!」
琉「まぁ…。」
そして仕事が終わり帰宅すると…
榊「おかえりなさいませ。」
琉「ただいま。」
太「こんちわ!」
榊「そちらは?」
琉「同僚の太陽だ。」
太「同僚じゃなくて友達だろ?」
榊「夜分遅くに申し訳ないのですが、結衣様が勉強しておりますのでお静かに願えますでしょうか。」
榊がそう言うと階段から結衣が降りて来た。
太「おぉ!結衣ちゃん!」
結「太陽さん…。こんばんは。」
結衣は少し元気がないようだった。
流石にこんな生活を強要されるようじゃ疲れるだろう。
榊「結衣様…お勉強は?」
結「分からない問題があって…秀兄に教えてもらおうかなって…」
少し不安そうな顔をして教科書を持ちながらそう言う結衣。
そんな結衣に対して榊は棘のある言葉を放った。
榊「どれ……。はぁ……こんな問題も分からないのですか?早く部屋に戻りましょう。私が教えて差し上げます。」
結「でも…」
榊「ほら、早く…」
結衣は仕方なく部屋に戻っていた。
太「待って。たまには俺が教えてあげるよ!」
結「太陽さんが?」
太「うん!いいよ!」
榊「いけません。はやくお部屋に戻りましょう。」
結「え…。う、うん。ごめんなさい、太陽さん。ゆっくりして行ってください…。」
そう言って結衣は部屋に連れて行かれてしまった。
太「たしかに、あそこまでされちゃうとな……」
琉「だろ?」
太「俺が少し動いてみるよ。」
琉「ありがとな。」
太陽も俺も少し榊には注意が必要だと感じていた。
榊にカルテの引き継ぎとして話をした際、あくまでも家では応急処置程度で、検診や治療は今まで通り、病院で行うように提案してみた。
たしかに医療機器や薬はある程度は親父が揃えたがこの程度のものでなんとかしようとするのは無謀すぎる。
榊「私は…お嬢様をお守りするために存在いたします。どうかお嬢様の事は私にお任せください。」
そう言って俺に頭を下げてくる榊。
でもこっちだって結衣は大事な妹なんだ。
伝えておきたい事はカルテ以外にも山ほどある。
琉「しかしだな…。結衣は…」
榊「大丈夫です。」
でも話そうとすると榊に退けられ俺は話すのをやめた。
結衣はかなりの病院嫌いだ。
やっと最近少しそれがなくなって自らちゃんと治療や検査も受けてくれるようになって来たのに。
本当にこいつに任せて大丈夫なのだろうか…
榊が来ることによって環境はガラリと変わる。
環境の変化に敏感な結衣は耐えられるのだろうか。
太「……で?本当に結衣ちゃん大丈夫なの?」
俺はその事を出勤時太陽に話した。
琉「分からない。榊が来てから結衣と顔を合わせる事が無くなったからな。」
太「会話が少なくなったとかなら分かるけど顔を合わせなくなったって…どうなの?」
琉「どうなのって?」
太「同じ家にいるんだから…部屋に様子見に行くとかさ。色々出来るんじゃないかなーって?」
そう言いながら首を傾げる太陽。
でも顔をなかなか合わせられないのも本当。
琉「結衣のことかなりスケジュールで支配しているように見える。だから結衣は部屋にこもっている事が多い。」
太「それはなんかしらやらかしそうだけど…。よし!今日お前んち泊まらせろ!」
琉「は!?なんでそうなるんだよ!」
太「いいじゃん!」
琉「まぁ…。」
そして仕事が終わり帰宅すると…
榊「おかえりなさいませ。」
琉「ただいま。」
太「こんちわ!」
榊「そちらは?」
琉「同僚の太陽だ。」
太「同僚じゃなくて友達だろ?」
榊「夜分遅くに申し訳ないのですが、結衣様が勉強しておりますのでお静かに願えますでしょうか。」
榊がそう言うと階段から結衣が降りて来た。
太「おぉ!結衣ちゃん!」
結「太陽さん…。こんばんは。」
結衣は少し元気がないようだった。
流石にこんな生活を強要されるようじゃ疲れるだろう。
榊「結衣様…お勉強は?」
結「分からない問題があって…秀兄に教えてもらおうかなって…」
少し不安そうな顔をして教科書を持ちながらそう言う結衣。
そんな結衣に対して榊は棘のある言葉を放った。
榊「どれ……。はぁ……こんな問題も分からないのですか?早く部屋に戻りましょう。私が教えて差し上げます。」
結「でも…」
榊「ほら、早く…」
結衣は仕方なく部屋に戻っていた。
太「待って。たまには俺が教えてあげるよ!」
結「太陽さんが?」
太「うん!いいよ!」
榊「いけません。はやくお部屋に戻りましょう。」
結「え…。う、うん。ごめんなさい、太陽さん。ゆっくりして行ってください…。」
そう言って結衣は部屋に連れて行かれてしまった。
太「たしかに、あそこまでされちゃうとな……」
琉「だろ?」
太「俺が少し動いてみるよ。」
琉「ありがとな。」
太陽も俺も少し榊には注意が必要だと感じていた。