4人のお兄ちゃんは王子様!?
ずっと一緒
≪結衣side≫
無理を言って退院させてもらった私。
大「準備できたか?」
結「うん…。」
大「じゃ、いくぞ。」
結「うん…。」
大「帰るのに緊張してるのか?」
結「ねぇね。大雅兄。少しだけ…寄り道していきたい。」
大「寄り道?」
私はまた大雅兄にわがままを言った。
ずっと気になっていた真央ちゃんと紗希ちゃんと行く予定だったパンケーキ屋さん。
本当は一緒に食べたかった。
大「寄り道って…ここか?」
結「うん。」
大「流石に今のお前に食べていいなんて俺は言えねーぞ?」
結「うん。だから見るだけ。」
私はどんなパンケーキがあるのかメニューを眺めた。
そこには色とりどりのパンケーキが並んでいる。
私が病気なんてならなければ…
大雅兄と来れたのに…。
そんな事を考えながら見ていた。
大「ちょっと入ってみるか。」
結「え?でも…」
大「ほら。」
そう言うと大雅兄は半ば強引に手を引っ張り中へ入った。
「いらっしゃいませ~」
そう言って出迎えてくれたのは可愛いエプロン姿の店員さん。
まるで文化祭のようにおしゃれに飾られた室内と甘い香りに私は幸せな気持ちになった。
大「コーヒーと…ホットミルクひとつずつ。」
そう頼んでくれた大雅兄。
結「飲んでいいの?」
大「あぁ。牛乳は胃酸を中和する働きがあるからな。」
結「そうなんだ……」
大雅兄は本当物知りだな。
そして…
大「パンケーキを食べに来れるのは次夏休みで帰って来た時だな。その時までに絶対治しておけよ~?」
と言って笑ってくれる大雅兄。
そんな優しい約束に今私の隣にいるのは大雅兄なんだ、と実感させられる。
私は笑顔で返事をした。
やっぱり私は大雅兄が好きなんだ。
離れてる間も大雅兄を忘れる時間なんてひと時もなかった。
そんな幸せな大雅兄との時間はあっという間に過ぎ、気付けば家の前まで来ていた。
一気に上がる心拍数。
そして大雅兄は玄関を開けた。
大「ただいま。」
結「……ただいま。」
秀「結衣ちゃん!?体調は!?もう大丈夫なの?」
真っ先に出迎えてくれたのは秀兄だった。
その後ろには榊さん。
私は一瞬にして体が強張った。
榊「おかえりなさいませ。」
結「……。」
私が黙って居ると大雅兄がスタスタと1人で家へと入っていった。
そして大雅兄は榊さんの胸ぐらを掴んだ。
大「ふざけんな。」
秀「大雅!やめろ!」
大「何が“おかえりなさいませ”だ。その前にこいつになんか言うことあんだろーがよ!!」
榊「離していただけますか?」
大「何が執事だよ!ふざけやがって!!結衣がどんな思いで居たと思ってるんだよ。何で聞いてやらねーんだよ、何で気づいてやらねーんだよ!お前1人でこいつ束縛して、拘束して。それでもお前は人間かよ!!」
その言葉で私はハッとした。
この人は本当に私の事を思ってくれてる。
考えてくれてる。
この人以上の人はきっと他にはいないと思った。
無理を言って退院させてもらった私。
大「準備できたか?」
結「うん…。」
大「じゃ、いくぞ。」
結「うん…。」
大「帰るのに緊張してるのか?」
結「ねぇね。大雅兄。少しだけ…寄り道していきたい。」
大「寄り道?」
私はまた大雅兄にわがままを言った。
ずっと気になっていた真央ちゃんと紗希ちゃんと行く予定だったパンケーキ屋さん。
本当は一緒に食べたかった。
大「寄り道って…ここか?」
結「うん。」
大「流石に今のお前に食べていいなんて俺は言えねーぞ?」
結「うん。だから見るだけ。」
私はどんなパンケーキがあるのかメニューを眺めた。
そこには色とりどりのパンケーキが並んでいる。
私が病気なんてならなければ…
大雅兄と来れたのに…。
そんな事を考えながら見ていた。
大「ちょっと入ってみるか。」
結「え?でも…」
大「ほら。」
そう言うと大雅兄は半ば強引に手を引っ張り中へ入った。
「いらっしゃいませ~」
そう言って出迎えてくれたのは可愛いエプロン姿の店員さん。
まるで文化祭のようにおしゃれに飾られた室内と甘い香りに私は幸せな気持ちになった。
大「コーヒーと…ホットミルクひとつずつ。」
そう頼んでくれた大雅兄。
結「飲んでいいの?」
大「あぁ。牛乳は胃酸を中和する働きがあるからな。」
結「そうなんだ……」
大雅兄は本当物知りだな。
そして…
大「パンケーキを食べに来れるのは次夏休みで帰って来た時だな。その時までに絶対治しておけよ~?」
と言って笑ってくれる大雅兄。
そんな優しい約束に今私の隣にいるのは大雅兄なんだ、と実感させられる。
私は笑顔で返事をした。
やっぱり私は大雅兄が好きなんだ。
離れてる間も大雅兄を忘れる時間なんてひと時もなかった。
そんな幸せな大雅兄との時間はあっという間に過ぎ、気付けば家の前まで来ていた。
一気に上がる心拍数。
そして大雅兄は玄関を開けた。
大「ただいま。」
結「……ただいま。」
秀「結衣ちゃん!?体調は!?もう大丈夫なの?」
真っ先に出迎えてくれたのは秀兄だった。
その後ろには榊さん。
私は一瞬にして体が強張った。
榊「おかえりなさいませ。」
結「……。」
私が黙って居ると大雅兄がスタスタと1人で家へと入っていった。
そして大雅兄は榊さんの胸ぐらを掴んだ。
大「ふざけんな。」
秀「大雅!やめろ!」
大「何が“おかえりなさいませ”だ。その前にこいつになんか言うことあんだろーがよ!!」
榊「離していただけますか?」
大「何が執事だよ!ふざけやがって!!結衣がどんな思いで居たと思ってるんだよ。何で聞いてやらねーんだよ、何で気づいてやらねーんだよ!お前1人でこいつ束縛して、拘束して。それでもお前は人間かよ!!」
その言葉で私はハッとした。
この人は本当に私の事を思ってくれてる。
考えてくれてる。
この人以上の人はきっと他にはいないと思った。