4人のお兄ちゃんは王子様!?
≪琉生side≫



ゴールデンウィークとか関係のない仕事。

世の中では休みだろうが、病気は待ってくれない。

出歩く人が多ければ怪我人も出る。

楽ではない仕事だ。



太「結衣ちゃんと大雅がデートかぁ。」

琉「デートじゃない。出かけるだけだ。」

太「でも2人だろ?よく許したね。」

琉「飯は食わずに帰ってくるって言ってるし、気分転換も必要だろ。」

太「と…言いつつもかなり心配しているように見えるけど?」

琉「まぁな。」

太「じゃあ………尾行するか!」

琉「はぁ!?!?」


俺らは休憩中そんな話をしていた。


太「でも心配は心配なんだろ?明日俺もお前も休みだし!」

琉「そうだけど……。」

太「ならいいじゃん!バレないようにすれば。」

琉「でもなー…一応プライベートな事だろ。」

太「でもまだ体調は完璧ではないだろ?」

琉「それはな…。」

太「じゃあ決まりだな!今日終わったらお前んち泊まるわ!」

琉「ちょ…勝手に決めんなって!」

太「俺が決めないといつまで経っても決まらないだろ?」

それは間違いないんだけども……


結局その日は太陽に流されたまま俺は太陽を泊めることにした。


琉「ただいま。」

榊「おかえりなさいませ。」

太「おかえり!琉生!」

結「あ、琉生お兄ちゃんおかえりなさい!」

大「おかえり。」


俺より先に仕事が終わっていた太陽に出迎えられるとは…

なんか違和感。

にしてもなんでこいつはこんなにも俺んちに馴染んでいるんだ。


太「結衣ちゃん元気そうでよかったよ!」

結「ご心配おかけしました…。」

大「本当だよ。」

結「ムッ!!」

太「まぁまぁ。」


この家は本当いつまで経っても騒がしいな。

瑛「ただいま。って…何してんの。みんなで玄関に突っ立って。」

結「瑛斗兄!!!」

瑛「え。結衣もう退院したの?」

太「今回は特別にな。」

瑛「それって大丈夫なの?また変な事故起こすなよ~」

結「大丈夫だもん!」






次の日。

結「行ってきまーす!」

そう言って玄関を勢いよく出て行った2人。


太「よし。出かけたな。俺たちも行くか!」

琉「なんかお前楽しそうだな。」

太「こんなワクワクする事他にないっしょ!!」

琉「悪趣味。」

太「うるせー!早く行くぞ。」



そんななんでもない1日。

ただの休日。

でもまさか…

まさかあんな事が起きてしまうなんて

この時は思っても見なかった。
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