4人のお兄ちゃんは王子様!?
≪大雅side≫
ゴールデンウィーク最終日の朝が来た。
一緒に出かけることはまだ結衣には話していない。
結「ん…おはよぉ。大雅兄。」
大「起きたのか。おはよ。」
ゴールデンウィークの間ずっと俺の部屋で寝ていた結衣。
おかげで毎日俺はソファで寝るしかなかったから肩凝って辛い。
榊「おはようございます。朝食の準備が整っております。」
大「あぁ。今行く。」
結「私先に顔洗ってくるぅ~。」
寝起きの結衣は少しホワホワしているような雰囲気でいつにも増して可愛く見える。
今日の夕方にはここを出てまた明日からは別々の生活。
こんな結衣を見るのもしばらくはお預けだ。
結「私もそろそろ普通のご飯食べたい。」
今日も結衣のご飯がお粥なのを見て結衣はポツリとつぶやいた。
大「食べれるだけマシだろ。」
でも今の結衣の体では少しでも胃に負担がかからないものを食べさせるしかない。
結「そうだけど……」
大「ほら、早く食え。早く食わねぇと遅れんぞ。」
結「遅れるって?どこか行くの?」
大「映画。」
結「え!!!映画!???」
一気に顔が明るくなる結衣。
大「でも文句を言わずに全部食べた良い子しか連れていかねぇけどな。」
結「食べるっ!!!」
大「よく噛んでな。食べ終わったら薬もちゃんと飲むこと。」
結「が、頑張るっ」
朝食をペロリと食べ終えると結衣は急いで準備をし始めた。
大「そんな慌てなくても大丈夫だって。」
結「だって楽しみなんだもん!さ、早く行こ!」
大「あ!おい!」
結「行ってきまーす!」
大「こら!走るな~!!」
と言ってる俺だけど…結衣のはしゃいでる姿を見て俺も少しワクワクしていた。
それからしばらく歩き進めたくらいのこと。
結「この道歩くのはじめてだね!!」
大「そーだな。疲れたら言えよ?休むから。」
結「うん!あ、こんなところに公園なんてあったんだ。」
大「少し寄ってみるか?」
結「うん!!」
俺たちは少し広めの広場のような公園に立ち寄った。
そんな広々とした公園を見て結衣は笑顔で話しはじめた。
結「早く元気になっていっぱい動いても大丈夫って言われたら…ここで大雅兄とバトミントンとかしたいなぁ。」
大「結衣だからって手加減しねーぞ?」
結「え!大雅兄強いの!?」
大「それはどーかな。」
俺が含みを持たせて笑うと結衣は
結「大人げない!」
と言って笑った。
公園のベンチに座り、ただなんでもない会話をしているだけ。
でもそれが俺にとって本当に幸せな時間だった。
俺は本当に結衣のことが好きで……
結衣もまた俺の事を良く思ってくれているのがとても伝わって来る。
もう血が繋がってるとか関係無しに結衣とずっと一緒に居たい。
そう思っていた。
大「そろそろ行くか。もう1回くらいどこかで休むと事を考えるとそろそろ行かないと。」
結「うん!そうだね!」
大「それともタクシーで行くか?」
結「ううん!歩きたい!!」
大「そう言うと思った。」
俺たちは公園の出口まで向かった。
出口付近でサッカーをしている男の子たち。
こうやって公園で遊ぶだなんて今時珍しいなと思いながらも俺たちは公園を出た。
その瞬間
結「危ない!!!」
サッカーボールが公園から飛び出し、それを取りに道路へと出る男の子。
そこへ向かう車。
結衣はその男の子を助けるために一緒になって道路へと飛び出していた。
大「結衣っ!!!」
全てがスローモーションのようにゆっくりと見える。
男の子を抱きかかえた結衣の背中を思い切り押すと
俺の体は車にぶつかり高く飛ばされた。
そして地面に思い切り叩きつけられるような感覚。
そしてそのまま…
…………俺の意識は無くなった。
結衣が俺の部屋で寝たあの日見ていた映画の宣伝。
あの映画…見せてやりたかった。
このまま俺は死んじゃうんだろうか。
意識がなくなる直前、俺が考えていたのはそんな事だった。
ゴールデンウィーク最終日の朝が来た。
一緒に出かけることはまだ結衣には話していない。
結「ん…おはよぉ。大雅兄。」
大「起きたのか。おはよ。」
ゴールデンウィークの間ずっと俺の部屋で寝ていた結衣。
おかげで毎日俺はソファで寝るしかなかったから肩凝って辛い。
榊「おはようございます。朝食の準備が整っております。」
大「あぁ。今行く。」
結「私先に顔洗ってくるぅ~。」
寝起きの結衣は少しホワホワしているような雰囲気でいつにも増して可愛く見える。
今日の夕方にはここを出てまた明日からは別々の生活。
こんな結衣を見るのもしばらくはお預けだ。
結「私もそろそろ普通のご飯食べたい。」
今日も結衣のご飯がお粥なのを見て結衣はポツリとつぶやいた。
大「食べれるだけマシだろ。」
でも今の結衣の体では少しでも胃に負担がかからないものを食べさせるしかない。
結「そうだけど……」
大「ほら、早く食え。早く食わねぇと遅れんぞ。」
結「遅れるって?どこか行くの?」
大「映画。」
結「え!!!映画!???」
一気に顔が明るくなる結衣。
大「でも文句を言わずに全部食べた良い子しか連れていかねぇけどな。」
結「食べるっ!!!」
大「よく噛んでな。食べ終わったら薬もちゃんと飲むこと。」
結「が、頑張るっ」
朝食をペロリと食べ終えると結衣は急いで準備をし始めた。
大「そんな慌てなくても大丈夫だって。」
結「だって楽しみなんだもん!さ、早く行こ!」
大「あ!おい!」
結「行ってきまーす!」
大「こら!走るな~!!」
と言ってる俺だけど…結衣のはしゃいでる姿を見て俺も少しワクワクしていた。
それからしばらく歩き進めたくらいのこと。
結「この道歩くのはじめてだね!!」
大「そーだな。疲れたら言えよ?休むから。」
結「うん!あ、こんなところに公園なんてあったんだ。」
大「少し寄ってみるか?」
結「うん!!」
俺たちは少し広めの広場のような公園に立ち寄った。
そんな広々とした公園を見て結衣は笑顔で話しはじめた。
結「早く元気になっていっぱい動いても大丈夫って言われたら…ここで大雅兄とバトミントンとかしたいなぁ。」
大「結衣だからって手加減しねーぞ?」
結「え!大雅兄強いの!?」
大「それはどーかな。」
俺が含みを持たせて笑うと結衣は
結「大人げない!」
と言って笑った。
公園のベンチに座り、ただなんでもない会話をしているだけ。
でもそれが俺にとって本当に幸せな時間だった。
俺は本当に結衣のことが好きで……
結衣もまた俺の事を良く思ってくれているのがとても伝わって来る。
もう血が繋がってるとか関係無しに結衣とずっと一緒に居たい。
そう思っていた。
大「そろそろ行くか。もう1回くらいどこかで休むと事を考えるとそろそろ行かないと。」
結「うん!そうだね!」
大「それともタクシーで行くか?」
結「ううん!歩きたい!!」
大「そう言うと思った。」
俺たちは公園の出口まで向かった。
出口付近でサッカーをしている男の子たち。
こうやって公園で遊ぶだなんて今時珍しいなと思いながらも俺たちは公園を出た。
その瞬間
結「危ない!!!」
サッカーボールが公園から飛び出し、それを取りに道路へと出る男の子。
そこへ向かう車。
結衣はその男の子を助けるために一緒になって道路へと飛び出していた。
大「結衣っ!!!」
全てがスローモーションのようにゆっくりと見える。
男の子を抱きかかえた結衣の背中を思い切り押すと
俺の体は車にぶつかり高く飛ばされた。
そして地面に思い切り叩きつけられるような感覚。
そしてそのまま…
…………俺の意識は無くなった。
結衣が俺の部屋で寝たあの日見ていた映画の宣伝。
あの映画…見せてやりたかった。
このまま俺は死んじゃうんだろうか。
意識がなくなる直前、俺が考えていたのはそんな事だった。