4人のお兄ちゃんは王子様!?
≪結衣side≫
一度だけ…琉生お兄ちゃんが作らせてくれたご飯。
なんか必要とされている気がして嬉しかった。
そんな私は今日もいつも通り学校へ通っている。
太陽さんが精神安定剤と睡眠薬を処方してくれたおかげで気分は少し落ち着いていた。
そしていつも通り榊さんの作ってくれたご飯を食べて、
榊さんに送り迎えしてもらい、
榊さんの作ったお弁当や夕飯を食べ、
家では勉強だけをして、
あとは身支度を軽くして寝る毎日。
たとえ体調が万全じゃないとしても…
普段今までやっていたことが急にできなくなるのはストレスでしかない。
私のためだって分かってる。
みんなが考えてそうしてくれているのは分かってる。
でも何故か生きた心地がしない。
私は…物心ついた時からよくお手伝いをしていた。
小学生の時はお母さんが必死に働いてたからその分私は家事を頑張っていた。
お手伝いをすると“ありがとう”と言ってくれるお母さん。
それが嬉しかった。
作ったご飯を美味しいって言ってくれるのが嬉しかった。
今、私は時間があれば大雅兄の事を考えている。
大雅兄や他のお兄ちゃん達はとても優しいから絶対私を責めたりなんかしない。
太陽さんだって私の事いつも肯定的だし、多分みんな悪い事をした時くらいしか怒らない。
でも私は自分自身が許せなくてしょうがない。
大雅兄はいつもリハビリを頑張っている。
あんなに強くてカッコいい大雅兄は今は歩くのも疲れるみたいで、リハビリ後は寝ている時も多い。
そんな苦労をしているのは私と一緒にいるからだ。
全部私がいけないのだ。
私がいなければ西条さんの件もなかっただろうし、今回の事故だって無かった筈だ。
私は本当に大雅兄の邪魔しかしていない。
そんな私はきっと大雅兄と一緒にいない方がいいのだ。
それは分かっているのに常に大雅兄のことを考えてしまう。
大好きで大好きでしょうがない。
そんな複雑な気持ちが私をいつもモヤモヤさせていた。
こんな事なら初めっからこのお家に住むんじゃなかった。
大雅兄はじめ、みんなのことが大好きで…
出て行くなんて…離れ離れになるなんて……寂しいとさえ感じてしまう。
でも…貯金はある。
学校を辞めて仕事をすれば……。
私はきっと生きていける。
大雅兄も傷付けなくて済むし、他のお兄ちゃん達にも迷惑をかけなくて済む。
でもこのお家はどう出て行こう。
そんな事ばかりを考えていた。
それがバカな考えなんてわかってる。
将来性がない考えなのもわかってる。
でもそうするしかない気がするのだ。
これ以上、みんなと一緒になんていれない。
これ以上、みんなに迷惑をかけたくない。
これ以上……大雅兄の事を好きになりたくない。
次の日私は榊さんに適当に言い訳をして誰よりもはやく学校に行き、退学届を提出した。
そして事前に用意していたリュックを持ち、駅の方へと歩いて行った。
一度だけ…琉生お兄ちゃんが作らせてくれたご飯。
なんか必要とされている気がして嬉しかった。
そんな私は今日もいつも通り学校へ通っている。
太陽さんが精神安定剤と睡眠薬を処方してくれたおかげで気分は少し落ち着いていた。
そしていつも通り榊さんの作ってくれたご飯を食べて、
榊さんに送り迎えしてもらい、
榊さんの作ったお弁当や夕飯を食べ、
家では勉強だけをして、
あとは身支度を軽くして寝る毎日。
たとえ体調が万全じゃないとしても…
普段今までやっていたことが急にできなくなるのはストレスでしかない。
私のためだって分かってる。
みんなが考えてそうしてくれているのは分かってる。
でも何故か生きた心地がしない。
私は…物心ついた時からよくお手伝いをしていた。
小学生の時はお母さんが必死に働いてたからその分私は家事を頑張っていた。
お手伝いをすると“ありがとう”と言ってくれるお母さん。
それが嬉しかった。
作ったご飯を美味しいって言ってくれるのが嬉しかった。
今、私は時間があれば大雅兄の事を考えている。
大雅兄や他のお兄ちゃん達はとても優しいから絶対私を責めたりなんかしない。
太陽さんだって私の事いつも肯定的だし、多分みんな悪い事をした時くらいしか怒らない。
でも私は自分自身が許せなくてしょうがない。
大雅兄はいつもリハビリを頑張っている。
あんなに強くてカッコいい大雅兄は今は歩くのも疲れるみたいで、リハビリ後は寝ている時も多い。
そんな苦労をしているのは私と一緒にいるからだ。
全部私がいけないのだ。
私がいなければ西条さんの件もなかっただろうし、今回の事故だって無かった筈だ。
私は本当に大雅兄の邪魔しかしていない。
そんな私はきっと大雅兄と一緒にいない方がいいのだ。
それは分かっているのに常に大雅兄のことを考えてしまう。
大好きで大好きでしょうがない。
そんな複雑な気持ちが私をいつもモヤモヤさせていた。
こんな事なら初めっからこのお家に住むんじゃなかった。
大雅兄はじめ、みんなのことが大好きで…
出て行くなんて…離れ離れになるなんて……寂しいとさえ感じてしまう。
でも…貯金はある。
学校を辞めて仕事をすれば……。
私はきっと生きていける。
大雅兄も傷付けなくて済むし、他のお兄ちゃん達にも迷惑をかけなくて済む。
でもこのお家はどう出て行こう。
そんな事ばかりを考えていた。
それがバカな考えなんてわかってる。
将来性がない考えなのもわかってる。
でもそうするしかない気がするのだ。
これ以上、みんなと一緒になんていれない。
これ以上、みんなに迷惑をかけたくない。
これ以上……大雅兄の事を好きになりたくない。
次の日私は榊さんに適当に言い訳をして誰よりもはやく学校に行き、退学届を提出した。
そして事前に用意していたリュックを持ち、駅の方へと歩いて行った。