4人のお兄ちゃんは王子様!?
≪琉生side≫
俺の部屋に入ると早々に結衣は謝ってきた。
結「迷惑かけて本当にごめんなさい!!」
そう言ってきた結衣は最近の弱々しい結衣ではなく、ここへ来たばかりの明るく真っ直ぐな結衣だった。
結衣は何事も全て真っ直ぐだ。
それは生きる上でとっても大事なこと。
真っ直ぐすぎるが故に落ち込みすぎて、今回のようなことになってしまった。
琉「結衣の心が今辛い状況ならば少しでも話したほうがいいと思ってな。」
結「もう大丈夫!」
琉「へ?」
結「私もっと頑張るから!優しくしてくれているみんなに恩返しが出来るように…!」
そう言う結衣はものすごく堂々としていた。
そして真っ直ぐな瞳だ。
コイツは俺の上をいく人間だ。
琉「……すごいな。結衣は。」
結「すごい?どうして?」
琉「俺も…昔似たような事があったんだ。前にも少し話しただろうけど…。俺はあの時のことを何年も経った今でもずっと引きずっている。」
結「未結さんの…こと?」
琉「……あぁ。そうだ。太陽に言われたんだ。あの時未結が大雅と同じ状況だったらって…。」
結「……。」
琉「もしそうだとしたらお前みたいに距離を置こうとしただろう。未結は優しいから俺を責めたりしない。だからこそ…。」
おそらく状況をあまり理解していないであろう結衣に俺は心のうちを話した。
あの時俺は自分が殺したとしか伝えていなかった。
理解できるはずがない。
でも結衣は口を開いた。
結「未結さんは…琉生お兄ちゃんの事怒っても恨んでもないと思う…。今の大雅兄のように…。」
琉「あぁ。きっと…そうだろうな。」
未結はそーゆーやつだ。
それは俺が1番よくわかってる。
結「琉生お兄ちゃんを最後まで頼らなかったのもまだまだ頑張ろうって思っていたからで…だから琉生お兄ちゃんは未結さんを安心させてあげられるくらい…頑張れば良いんじゃないかな。」
琉「……。」
結「きっと見てるよ。琉生お兄ちゃんのことも…」
琉「俺の事も?」
結「今の琉生お兄ちゃんは1人じゃないよ。だから私と一緒に…お互い頑張ろうよ。」
そう優しい笑顔で言ってくる結衣は本当に未結のように見えた。
気付けば俺は…泣いていた。
そして結衣を思い切り抱きしめ
琉「未結……」
と言っていた。
それが結衣にはどう見えていたかは分からない。
でも結衣はそっと俺の頭を撫でてくれていた。
ずっと「大丈夫だよ」と声をかけながら……。
結衣の話を聞くつもりが俺が聞いてもらってしまった。
励ましてもらってしまった。
なんで…俺はこんなにも歳の離れた妹に泣き言を言っているのだろうか。
でもこの時俺はとてつもなく安心して…幸せな気持ちになれた。
あの頃…のように。
俺の部屋に入ると早々に結衣は謝ってきた。
結「迷惑かけて本当にごめんなさい!!」
そう言ってきた結衣は最近の弱々しい結衣ではなく、ここへ来たばかりの明るく真っ直ぐな結衣だった。
結衣は何事も全て真っ直ぐだ。
それは生きる上でとっても大事なこと。
真っ直ぐすぎるが故に落ち込みすぎて、今回のようなことになってしまった。
琉「結衣の心が今辛い状況ならば少しでも話したほうがいいと思ってな。」
結「もう大丈夫!」
琉「へ?」
結「私もっと頑張るから!優しくしてくれているみんなに恩返しが出来るように…!」
そう言う結衣はものすごく堂々としていた。
そして真っ直ぐな瞳だ。
コイツは俺の上をいく人間だ。
琉「……すごいな。結衣は。」
結「すごい?どうして?」
琉「俺も…昔似たような事があったんだ。前にも少し話しただろうけど…。俺はあの時のことを何年も経った今でもずっと引きずっている。」
結「未結さんの…こと?」
琉「……あぁ。そうだ。太陽に言われたんだ。あの時未結が大雅と同じ状況だったらって…。」
結「……。」
琉「もしそうだとしたらお前みたいに距離を置こうとしただろう。未結は優しいから俺を責めたりしない。だからこそ…。」
おそらく状況をあまり理解していないであろう結衣に俺は心のうちを話した。
あの時俺は自分が殺したとしか伝えていなかった。
理解できるはずがない。
でも結衣は口を開いた。
結「未結さんは…琉生お兄ちゃんの事怒っても恨んでもないと思う…。今の大雅兄のように…。」
琉「あぁ。きっと…そうだろうな。」
未結はそーゆーやつだ。
それは俺が1番よくわかってる。
結「琉生お兄ちゃんを最後まで頼らなかったのもまだまだ頑張ろうって思っていたからで…だから琉生お兄ちゃんは未結さんを安心させてあげられるくらい…頑張れば良いんじゃないかな。」
琉「……。」
結「きっと見てるよ。琉生お兄ちゃんのことも…」
琉「俺の事も?」
結「今の琉生お兄ちゃんは1人じゃないよ。だから私と一緒に…お互い頑張ろうよ。」
そう優しい笑顔で言ってくる結衣は本当に未結のように見えた。
気付けば俺は…泣いていた。
そして結衣を思い切り抱きしめ
琉「未結……」
と言っていた。
それが結衣にはどう見えていたかは分からない。
でも結衣はそっと俺の頭を撫でてくれていた。
ずっと「大丈夫だよ」と声をかけながら……。
結衣の話を聞くつもりが俺が聞いてもらってしまった。
励ましてもらってしまった。
なんで…俺はこんなにも歳の離れた妹に泣き言を言っているのだろうか。
でもこの時俺はとてつもなく安心して…幸せな気持ちになれた。
あの頃…のように。