4人のお兄ちゃんは王子様!?
≪結衣side≫
私は夢を見ていた。
結「うぅ……」
あの時の夢だ。
襲われそうになったのは一度じゃない。
私が何したって言うのよ。
人生は不公平だ。そう思っていた。
でも夢でも再び助けてくれるお兄ちゃん達。
私は少しずつみんなに馴染んでいた。
琉「……い。……結衣。」
ハッ!!
目が覚めると目の前には4人のお兄ちゃん達がいた。
結「あれ……私。ここ……」
琉「うなされてたけど…大丈夫か?」
秀「突然倒れたからびっくりしたよ~!」
瑛「心配かけやがって……」
大「結衣、大丈夫か?」
心配そうな顔で私の顔を覗き込むお兄ちゃん達。
私は自宅の自分の部屋のベッドに横になっていた。
またしても私の目からは大粒の涙が溢れた。
私…またここに帰ってこれた。
もう終わりだってここには帰れないって思った。
命はあってももしあのまま襲われていたら…。
そう思うと震えが止まらない。
大「結衣…もう泣くなって…大丈夫だから。」
琉「まだどこか痛むか?」
結「だ、大丈夫…です。」
まだ体のあちこち痛かったけどこのくらいなら大したこと無さそうだ。
すると秀先生は早速私に色々聞いてきた。
秀「結衣ちゃんをこんな目に逢わせたのは西条さん、立花さん、高橋さんの3人で合ってるか?」
結「えと…はい。」
秀「その子達は明日から無期の停学処分が決まった。男たちは学校の卒業生だったから、名前は分かっている。明日被害届出しに行こう。」
そう言う秀先生だったけど…。
結「そこまで…しなくても大丈夫です…。」
咄嗟に出た言葉はそれだった。
瑛「お前を傷つけたやつまで庇うのかよ。自分がどんな目に遭ったのかもう忘れたのか?」
結「違う…けど……」
大「けど?」
結「もう思い出したく…ないです。」
秀「まー被害届を出すにはその時の状況を鮮明に事情聴取されるだろうからな。」
琉「……それはそうだな。とりあえず少し休むと良い。」
そう言われて気付いたが…時計をみると22時を過ぎている。
私はハッとした。
結「み、皆さんご飯はちゃんと食べたんですか!?」
私がそう言うとお兄ちゃん達は突然笑いはじめた。
結「へ?」
大「やっぱりお前らしいわ。」
瑛「少しくらい自分の心配しろよ。」
秀「結衣ちゃんはお腹すいてない?」
結「少しだけ…」
琉「ならなんか買ってくるよ。」
瑛「俺も行く。」
そう言って琉生さんと瑛斗さんは買い物に出かけた。
大「で、お前はこれからどうすんだ?」
結「え?」
秀「彼女らが停学になったとしても学校行くのが怖くなったりしてない?」
結「それはちょっと……」
秀「ちょうどあと2日後にあの旧校舎取り壊しが決まってたんだよ。だから2日だけ休むといい。」
結「……」
本当にいいのだろうか。
確かにしばらく外に出たくはないけど休むのは少しズル休みな気がする。
大「じゃ、俺も休もーかなぁ。結衣心配だし。」
秀「大雅はまたそーゆー事を……」
大「いいじゃん!今日頑張ったし!なぁ結衣?」
そう言ってニカッと笑顔で笑ってみせる大雅兄。
その笑顔は本当に卑怯だ。
「いいよ」と頷きたくなるほど可愛らしい笑顔。
そしてそれからすぐ琉生さんと瑛斗さんが帰ってきた。
瑛「みんなー!スッゲーの買ってきたぞ!!」
いつもと違って少し興奮気味の瑛斗さん。
琉「瑛斗がこれ食べてみたいそうだ。」
そう言って買ってきたのはカップラーメン。
秀「たまにはいいな。お湯沸かすか。」
大「おれもつくりたい!!」
そう言ってみんなで台所に立つお兄ちゃん達。
大「これどこまでお湯入れるんだ?」
瑛「絶対この線だろ!!」
そりゃそうだ。
この人たちはまさかカップラメーン食べた事ないの!?
大「もっといっぱい入れたほうがお得感ねぇ??」
瑛「たしかに。」
いやいや…
お金持ちなのにお得感とか気にするの!?
琉「線までにしとけ。」
瑛「だとよ。」
大「しゃーねぇな。」
大「お湯入れたぞ。食うか。」
秀「3分待ちなさい。」
瑛「あ、これが世に聞く3分…。」
この人たちなんでカップラーメン食べるだけでこんなに楽しそうなんだろ。
私とは世界が違いすぎるからなのか脳内でのツッコミが追いつかない。
でも…このお兄ちゃん達と兄弟になれて本当に良かったな。
そしてその夜、私たちは仲良くみんなでカップラーメンを食べた。
瑛「お前のちょっと食わせろよ。」
大「絶対ダメ。」
会話が本当に子どもみたい。
そんな彼らを私は微笑ましく見守ったのであった。
私は夢を見ていた。
結「うぅ……」
あの時の夢だ。
襲われそうになったのは一度じゃない。
私が何したって言うのよ。
人生は不公平だ。そう思っていた。
でも夢でも再び助けてくれるお兄ちゃん達。
私は少しずつみんなに馴染んでいた。
琉「……い。……結衣。」
ハッ!!
目が覚めると目の前には4人のお兄ちゃん達がいた。
結「あれ……私。ここ……」
琉「うなされてたけど…大丈夫か?」
秀「突然倒れたからびっくりしたよ~!」
瑛「心配かけやがって……」
大「結衣、大丈夫か?」
心配そうな顔で私の顔を覗き込むお兄ちゃん達。
私は自宅の自分の部屋のベッドに横になっていた。
またしても私の目からは大粒の涙が溢れた。
私…またここに帰ってこれた。
もう終わりだってここには帰れないって思った。
命はあってももしあのまま襲われていたら…。
そう思うと震えが止まらない。
大「結衣…もう泣くなって…大丈夫だから。」
琉「まだどこか痛むか?」
結「だ、大丈夫…です。」
まだ体のあちこち痛かったけどこのくらいなら大したこと無さそうだ。
すると秀先生は早速私に色々聞いてきた。
秀「結衣ちゃんをこんな目に逢わせたのは西条さん、立花さん、高橋さんの3人で合ってるか?」
結「えと…はい。」
秀「その子達は明日から無期の停学処分が決まった。男たちは学校の卒業生だったから、名前は分かっている。明日被害届出しに行こう。」
そう言う秀先生だったけど…。
結「そこまで…しなくても大丈夫です…。」
咄嗟に出た言葉はそれだった。
瑛「お前を傷つけたやつまで庇うのかよ。自分がどんな目に遭ったのかもう忘れたのか?」
結「違う…けど……」
大「けど?」
結「もう思い出したく…ないです。」
秀「まー被害届を出すにはその時の状況を鮮明に事情聴取されるだろうからな。」
琉「……それはそうだな。とりあえず少し休むと良い。」
そう言われて気付いたが…時計をみると22時を過ぎている。
私はハッとした。
結「み、皆さんご飯はちゃんと食べたんですか!?」
私がそう言うとお兄ちゃん達は突然笑いはじめた。
結「へ?」
大「やっぱりお前らしいわ。」
瑛「少しくらい自分の心配しろよ。」
秀「結衣ちゃんはお腹すいてない?」
結「少しだけ…」
琉「ならなんか買ってくるよ。」
瑛「俺も行く。」
そう言って琉生さんと瑛斗さんは買い物に出かけた。
大「で、お前はこれからどうすんだ?」
結「え?」
秀「彼女らが停学になったとしても学校行くのが怖くなったりしてない?」
結「それはちょっと……」
秀「ちょうどあと2日後にあの旧校舎取り壊しが決まってたんだよ。だから2日だけ休むといい。」
結「……」
本当にいいのだろうか。
確かにしばらく外に出たくはないけど休むのは少しズル休みな気がする。
大「じゃ、俺も休もーかなぁ。結衣心配だし。」
秀「大雅はまたそーゆー事を……」
大「いいじゃん!今日頑張ったし!なぁ結衣?」
そう言ってニカッと笑顔で笑ってみせる大雅兄。
その笑顔は本当に卑怯だ。
「いいよ」と頷きたくなるほど可愛らしい笑顔。
そしてそれからすぐ琉生さんと瑛斗さんが帰ってきた。
瑛「みんなー!スッゲーの買ってきたぞ!!」
いつもと違って少し興奮気味の瑛斗さん。
琉「瑛斗がこれ食べてみたいそうだ。」
そう言って買ってきたのはカップラーメン。
秀「たまにはいいな。お湯沸かすか。」
大「おれもつくりたい!!」
そう言ってみんなで台所に立つお兄ちゃん達。
大「これどこまでお湯入れるんだ?」
瑛「絶対この線だろ!!」
そりゃそうだ。
この人たちはまさかカップラメーン食べた事ないの!?
大「もっといっぱい入れたほうがお得感ねぇ??」
瑛「たしかに。」
いやいや…
お金持ちなのにお得感とか気にするの!?
琉「線までにしとけ。」
瑛「だとよ。」
大「しゃーねぇな。」
大「お湯入れたぞ。食うか。」
秀「3分待ちなさい。」
瑛「あ、これが世に聞く3分…。」
この人たちなんでカップラーメン食べるだけでこんなに楽しそうなんだろ。
私とは世界が違いすぎるからなのか脳内でのツッコミが追いつかない。
でも…このお兄ちゃん達と兄弟になれて本当に良かったな。
そしてその夜、私たちは仲良くみんなでカップラーメンを食べた。
瑛「お前のちょっと食わせろよ。」
大「絶対ダメ。」
会話が本当に子どもみたい。
そんな彼らを私は微笑ましく見守ったのであった。