4人のお兄ちゃんは王子様!?
≪琉生side≫
結衣が運ばれてきた時俺は駆けつけた。
どうやら頭を打っているらしい。
そしてかなりの高熱。
救急車で運ばれてきたのはいいが…付き添いはいなかった。
結衣が自分で救急車を呼んだとは考えにくい。
それに我々兄弟なら確実に俺に連絡が来るか、救急車に同乗するだろう。
だとすると……それ以外の人間か…。
運ばれてきた結衣の処置をしながら俺はそんな事を考えていた。
結衣はあまり1人で外に出るタイプではない。
それにピンポイントでこの病院に運び込まれたって考えると、俺がここで働いているのを知っている人間。
……榊か?
太「結衣ちゃんの調子どう?」
そんな事を考えているといつものことながら太陽がやってきた。
琉「あぁ。点滴したから熱も下がってきたし、頭も一応異常はないって。」
太「よかった。……にしても大雅は?夏休みなのに結衣ちゃんと一緒じゃなかったの?」
それは俺も疑問だった。
喧嘩でもした…にしては隠し事が下手な結衣がいつも通りだったし…。
喧嘩ではないはず。
琉「わかんねぇ。」
俺はそう答えた。
太「まぁなんともなさそうでよかったよ!」
そういつもの明るい顔で言ってくる太陽。
こいつはいつもこんな調子で羨ましい。
琉「なぁ、太陽。相談があるんだけど…」
太「んー?琉生が相談とは珍しい。今夜飲みにでもいくか?」
琉「そうだな。結衣家まで送ったあとでな。」
太「おう。じゃあまたあとで。」
俺は太陽と飲みにいく約束をした。
普段俺はあまり人に相談するとか…得意ではないが流石に結衣のことが分からなくなってしまった。
結衣は本当にいい子だ。
でもなんでだろう。
たまに少し壁を感じる。
まだ俺らに馴染めていないのか…
俺らじゃ頼りがいがないのか。
俺は不安だった。
結衣の支えになりたいとも思っているのに、結衣はあまり自分のことを話そうとはしない。
俺らの話はたくさん聞いてくれるのに自分はあまり弱音を吐いたりしない。
頼れって言っても頼らない。
そんな結衣に対してこれからどう接していいのか分からなくなっていた。
そんな事をその日の夜、酒を飲みながら俺は太陽に打ち明けた。
太「そーね。まぁ結衣ちゃんのことだから察してほしいとかそーゆー訳でもなさそうだし…」
琉「まーあいつはそーゆーやつではないな。」
太「でも…言わないんじゃなくて…言えないのかもよ?」
琉「言えない…?」
太「だって結衣ちゃんまともな家庭環境で育ってないだろ?いつも1人で大丈夫と自分に言い聞かせて過ごしてきたんだろ?」
太「結衣ちゃんだって悩んでると思うよ。自分に優しくしてくれる人たちにどう接していいのかって。だって今まで1人だったんだもん。いい子でいるのはもちろん迷惑かけないようにしないとって。そーゆー子でしょ?」
琉「そうだけど…」
太「こればっかりは難しいよな。女の子なら尚更。でも時間も必要だよな…きっと。そんなすぐには変われないし。」
琉「まぁもうそんなこと言ってだいぶ経った気がするけどな。」
太「結衣ちゃんが矢神家に来てもうすぐ1年か。俺はだいぶ変わったと思うけどね、結衣ちゃんも含めみんなが。」
変わった…俺らも?
俺はその後も太陽とひたすら話し、飲み明かした。
結衣が運ばれてきた時俺は駆けつけた。
どうやら頭を打っているらしい。
そしてかなりの高熱。
救急車で運ばれてきたのはいいが…付き添いはいなかった。
結衣が自分で救急車を呼んだとは考えにくい。
それに我々兄弟なら確実に俺に連絡が来るか、救急車に同乗するだろう。
だとすると……それ以外の人間か…。
運ばれてきた結衣の処置をしながら俺はそんな事を考えていた。
結衣はあまり1人で外に出るタイプではない。
それにピンポイントでこの病院に運び込まれたって考えると、俺がここで働いているのを知っている人間。
……榊か?
太「結衣ちゃんの調子どう?」
そんな事を考えているといつものことながら太陽がやってきた。
琉「あぁ。点滴したから熱も下がってきたし、頭も一応異常はないって。」
太「よかった。……にしても大雅は?夏休みなのに結衣ちゃんと一緒じゃなかったの?」
それは俺も疑問だった。
喧嘩でもした…にしては隠し事が下手な結衣がいつも通りだったし…。
喧嘩ではないはず。
琉「わかんねぇ。」
俺はそう答えた。
太「まぁなんともなさそうでよかったよ!」
そういつもの明るい顔で言ってくる太陽。
こいつはいつもこんな調子で羨ましい。
琉「なぁ、太陽。相談があるんだけど…」
太「んー?琉生が相談とは珍しい。今夜飲みにでもいくか?」
琉「そうだな。結衣家まで送ったあとでな。」
太「おう。じゃあまたあとで。」
俺は太陽と飲みにいく約束をした。
普段俺はあまり人に相談するとか…得意ではないが流石に結衣のことが分からなくなってしまった。
結衣は本当にいい子だ。
でもなんでだろう。
たまに少し壁を感じる。
まだ俺らに馴染めていないのか…
俺らじゃ頼りがいがないのか。
俺は不安だった。
結衣の支えになりたいとも思っているのに、結衣はあまり自分のことを話そうとはしない。
俺らの話はたくさん聞いてくれるのに自分はあまり弱音を吐いたりしない。
頼れって言っても頼らない。
そんな結衣に対してこれからどう接していいのか分からなくなっていた。
そんな事をその日の夜、酒を飲みながら俺は太陽に打ち明けた。
太「そーね。まぁ結衣ちゃんのことだから察してほしいとかそーゆー訳でもなさそうだし…」
琉「まーあいつはそーゆーやつではないな。」
太「でも…言わないんじゃなくて…言えないのかもよ?」
琉「言えない…?」
太「だって結衣ちゃんまともな家庭環境で育ってないだろ?いつも1人で大丈夫と自分に言い聞かせて過ごしてきたんだろ?」
太「結衣ちゃんだって悩んでると思うよ。自分に優しくしてくれる人たちにどう接していいのかって。だって今まで1人だったんだもん。いい子でいるのはもちろん迷惑かけないようにしないとって。そーゆー子でしょ?」
琉「そうだけど…」
太「こればっかりは難しいよな。女の子なら尚更。でも時間も必要だよな…きっと。そんなすぐには変われないし。」
琉「まぁもうそんなこと言ってだいぶ経った気がするけどな。」
太「結衣ちゃんが矢神家に来てもうすぐ1年か。俺はだいぶ変わったと思うけどね、結衣ちゃんも含めみんなが。」
変わった…俺らも?
俺はその後も太陽とひたすら話し、飲み明かした。