4人のお兄ちゃんは王子様!?
同居と風邪
≪結衣side≫
結「お、お邪魔します……」
こんな夜分遅くに…
私はなんだか申し訳ない気持ちと、気まずい気持ちを込めてそう言った。
大「ただいま、だろ?」
その言葉にすかさず大雅先輩はつっこんできた。
結「ただいま?」
大「なんで疑問形なの?」
結「いや…なんとなく。」
大「そか……」
……なんか気まずい。
大「そーいや、お前目悪いの?」
結「いや、これ伊達眼鏡だから。」
大「なんで眼鏡??」
結「…………」
私の眼鏡には深い事情がある。
でも…それはどうしても…話したくない。
私は下を向いた。
そんな気持ちを察するかのように大雅先輩は続けた。
大「言いたくないなら言わなくていいよ。」
それだけ言うと大雅先輩はリビングへと連れてってくれた。
来た時から思っていたけど…
この家。広すぎる。。。
そもそも玄関さえも広いのに全体的にみると玄関が小さく見えるほどだ。
高さはきっと…3階建てくらいあるのかな?
それとも天井が高いだけなのだろうか。
私がキョロキョロと周りを見渡しながら大雅先輩の後を追ってリビングへ行くと瑛斗さんがいた。
瑛「随分と遅いご帰宅だね。」
と低い声で言ってくる瑛斗さん。
その私を睨んだような目が怖い。
大「まぁな。」
結「すみません。」
私が頭を深々と下げて謝るとかなりキレている様子の瑛斗さんは座っていたソファから腰を上げ、ゆっくりとこちらは歩いてきた。
瑛「鈴木結衣ちゃんね……」
ポツリとそう呟いて私の髪を撫でるように触る瑛斗さん。
その一言ですらまるで背筋が凍りそうなほどの威圧感を感じてしまう。
結「よ、よろしくお願いします。」
私は慌てて更に低く頭をさげた。
すると私の編み込んだおさげを引っ張りながら顔を上げさせると瑛斗さんは衝撃的な言葉を発したのだ。
瑛「お前今日からこの家の犬な。」
結「い、犬……!?」
……むしろ人でもない。
あまりの驚きに私は目が点になってしまった。
大「瑛斗兄…それはっ」
そんな私を見て大雅先輩が止めに入ろうとするが…
瑛「なんだよ、大雅。……結衣、それがここにいる条件。いいな?」
機嫌の悪そうな瑛斗さんに圧倒され、黙り込んでしまう。
いや…大雅先輩にそこまでしてもらう必要はない!
結「……わかりました。それが条件なら。」
私は勢いよくそう言った。
今までたくさん頑張ってきたんだ。
これくらい、乗り越えてみせる!!
そうは言ってみたものの……
何という条件なんだ。
よし。
……貯金が貯まり次第ここを出よう。
それまでの辛抱だ。
そう思えば多少雑に扱われてもなんとか耐えられる。
私はそう胸に強く思った瞬間だった。
その日から瑛斗さんの言う通りこの家の犬になった私。
朝は基本2時半起き。
それは琉生さん、瑛斗さんのスケジュールを確認して
瑛斗さん早い日は朝四時には家を出なきゃいけないから。
それまでに私たちを含め5人分のお弁当と朝食作らなければならない。
そうしてもう一つ。
早くお金を貯めるために新聞配達の仕事も増やしたから。
3時半には私も家をでて仕事へいかなければならない。
そして6時半頃帰ってきて学校の準備をして学校へ行く。
そんな生活が続いた。
もちろん夕方もバイトを入れてるから帰ってこれるのは10時半頃。
いつも3時間ほどの睡眠しか取れない。
それも早くここを出るため。
頑張らねば!!
そんな生活が3週間ほど続いたある日の昼休み。
秀「鈴木!ちょっと生徒指導室に来い!」
少し怒ったような顔をした秀先生が私を生徒指導室に呼び出した。
結「失礼します。」
秀「ちょっとここ座れ!」
結「はい……」
秀「昨日やった小テストの答案。これがお前のだ。」
そう言って秀先生は20点と書かれた紙をチラリと私の目の前に置いた。
秀「結衣ちゃんさ、お前の成績は学年でもトップをキープしていた。そんなお前がどうしてこんな点数なんだ?」
結「…………」
秀「なぁ。話聞くから、話してよ。」
結「次回は必ずいい点取ります。……ごめんなさいっ!!」
私は秀先生に頭を下げた。
私の要領が悪いからだ。
はぁ。もっと頑張らなきゃいけないのに。
結「お、お邪魔します……」
こんな夜分遅くに…
私はなんだか申し訳ない気持ちと、気まずい気持ちを込めてそう言った。
大「ただいま、だろ?」
その言葉にすかさず大雅先輩はつっこんできた。
結「ただいま?」
大「なんで疑問形なの?」
結「いや…なんとなく。」
大「そか……」
……なんか気まずい。
大「そーいや、お前目悪いの?」
結「いや、これ伊達眼鏡だから。」
大「なんで眼鏡??」
結「…………」
私の眼鏡には深い事情がある。
でも…それはどうしても…話したくない。
私は下を向いた。
そんな気持ちを察するかのように大雅先輩は続けた。
大「言いたくないなら言わなくていいよ。」
それだけ言うと大雅先輩はリビングへと連れてってくれた。
来た時から思っていたけど…
この家。広すぎる。。。
そもそも玄関さえも広いのに全体的にみると玄関が小さく見えるほどだ。
高さはきっと…3階建てくらいあるのかな?
それとも天井が高いだけなのだろうか。
私がキョロキョロと周りを見渡しながら大雅先輩の後を追ってリビングへ行くと瑛斗さんがいた。
瑛「随分と遅いご帰宅だね。」
と低い声で言ってくる瑛斗さん。
その私を睨んだような目が怖い。
大「まぁな。」
結「すみません。」
私が頭を深々と下げて謝るとかなりキレている様子の瑛斗さんは座っていたソファから腰を上げ、ゆっくりとこちらは歩いてきた。
瑛「鈴木結衣ちゃんね……」
ポツリとそう呟いて私の髪を撫でるように触る瑛斗さん。
その一言ですらまるで背筋が凍りそうなほどの威圧感を感じてしまう。
結「よ、よろしくお願いします。」
私は慌てて更に低く頭をさげた。
すると私の編み込んだおさげを引っ張りながら顔を上げさせると瑛斗さんは衝撃的な言葉を発したのだ。
瑛「お前今日からこの家の犬な。」
結「い、犬……!?」
……むしろ人でもない。
あまりの驚きに私は目が点になってしまった。
大「瑛斗兄…それはっ」
そんな私を見て大雅先輩が止めに入ろうとするが…
瑛「なんだよ、大雅。……結衣、それがここにいる条件。いいな?」
機嫌の悪そうな瑛斗さんに圧倒され、黙り込んでしまう。
いや…大雅先輩にそこまでしてもらう必要はない!
結「……わかりました。それが条件なら。」
私は勢いよくそう言った。
今までたくさん頑張ってきたんだ。
これくらい、乗り越えてみせる!!
そうは言ってみたものの……
何という条件なんだ。
よし。
……貯金が貯まり次第ここを出よう。
それまでの辛抱だ。
そう思えば多少雑に扱われてもなんとか耐えられる。
私はそう胸に強く思った瞬間だった。
その日から瑛斗さんの言う通りこの家の犬になった私。
朝は基本2時半起き。
それは琉生さん、瑛斗さんのスケジュールを確認して
瑛斗さん早い日は朝四時には家を出なきゃいけないから。
それまでに私たちを含め5人分のお弁当と朝食作らなければならない。
そうしてもう一つ。
早くお金を貯めるために新聞配達の仕事も増やしたから。
3時半には私も家をでて仕事へいかなければならない。
そして6時半頃帰ってきて学校の準備をして学校へ行く。
そんな生活が続いた。
もちろん夕方もバイトを入れてるから帰ってこれるのは10時半頃。
いつも3時間ほどの睡眠しか取れない。
それも早くここを出るため。
頑張らねば!!
そんな生活が3週間ほど続いたある日の昼休み。
秀「鈴木!ちょっと生徒指導室に来い!」
少し怒ったような顔をした秀先生が私を生徒指導室に呼び出した。
結「失礼します。」
秀「ちょっとここ座れ!」
結「はい……」
秀「昨日やった小テストの答案。これがお前のだ。」
そう言って秀先生は20点と書かれた紙をチラリと私の目の前に置いた。
秀「結衣ちゃんさ、お前の成績は学年でもトップをキープしていた。そんなお前がどうしてこんな点数なんだ?」
結「…………」
秀「なぁ。話聞くから、話してよ。」
結「次回は必ずいい点取ります。……ごめんなさいっ!!」
私は秀先生に頭を下げた。
私の要領が悪いからだ。
はぁ。もっと頑張らなきゃいけないのに。