4人のお兄ちゃんは王子様!?
ずっと一緒にいたい
≪結衣side≫
外はまだ土砂降りだった。
結「待ってって言ったのに…。」
大雅兄が部屋を出て行った。
シンと静まり返った自分の部屋がなんだかとても居心地が悪く感じる。
結「もうやだ。」
心配かけたくない。
体調悪くして嫌われたくない。
こんなことになるなら……1人でいる方がマシだったのかもしれない。
私は泣きながら外へ走り出した。
こんなはずじゃないのに……
さっきは本当に眠ってしまって気付いたら苦しくなっていた。
でも…今までお母さんは仕事で家を開けることが多かったから1人で耐え凌ぐことしか出来なかった。
それでなんとか乗り切っていたのに……
私の頭の中は混乱していた。
突然お兄ちゃんになった彼らは最初は厳しかったものの、どんどん優しくしてくれるようになった。
いっぱい助けてもらった。
だから私も少しでも何かしてあげられたらって思ってた。
出来るだけ心配もかけたくなかった。
前に西条さんたちが言ってたみたいに本当に私はもうあの家を出て行った方が良いのではないかと考えていた。
結「…ケホッ……」
こんな時まで咳が出てくる。
前までこんなことなかったのに。
なんとか我慢すればすぐに治ったのに。
なんでこんなにも弱くなってしまったのだろう。
私は咄嗟に携帯でお母さんに電話をかけた。
『留守番サービスに接続しま……』
こんな時でもお母さんは助けてくれないのか。
もうどうすればいいのかわからない。
あんなに怒った大雅兄はじめてみたな……。
怒らせたのも全て私のせいだ。
太「結衣ちゃん?」
後ろから声をかけてきたのは太陽さんだった。
結「太陽さん……」
太「どうした?傘は?なんでこんなびしょ濡れで……」
結「帰ったんじゃ…」
太「ちょっと買い出しでな。とりあえず…俺ん家おいで。話聞くから。」
結「いや……」
私が走って行こうとすると太陽さんは私の腕をしっかりと掴んだ。
太「ダメだ。さっき苦しくなったんじゃないのか?下手したら結衣ちゃん死んでたんだぞ。喘息を甘く見るな。」
結「ごめんなさい…。」
太「とりあえず俺ん家すぐそこだから。おいで。」
そう言われて私は太陽さんのお家に着いて行くことにした。
結「お邪魔します。」
太「どーぞ。何もない家だけど。」
そう言う太陽さんの家は本当に何もなかった。
ベッド、ソファ、そしてテーブルに勉強机。
必要最低限のものだけが揃っているだけだ。
太「とりあえず、俺の服貸すからシャワー浴びておいで。」
結「はい……。」
不甲斐ない。
自分1人じゃ何も出来ないくせに。
私は助けてもらってばっかりだ。
結「シャワーお借りしました。」
太「じゃ、もう一回音聴かせてな。」
そう言うと再び診察をしはじめた。
太「あまりいい音とは言えないな。やっぱり明日ちゃんと検査した方が…」
結「……」
太「その前に話を聞くのが先だな。」
そう言ってくれたけど、私は何も話せなかった。
言葉が出てこない。
なんで話したらいいか分からない。
ずっと黙ってる私に太陽さんは口を開いた。
太「人に頼らずに生きてきちゃったんだな、結衣ちゃんは。」
そう言ってきた瞬間私は涙が溢れた。
結「どうしていいか…分からない。もっと頼れって…みんな言ってくれるけど…分からない……分からないよぉ…。」
私が泣き崩れると太陽さんはそっとポンポンと頭を撫でた。
太「大丈夫。大丈夫だから…もう泣くな。また苦しくなるぞ?」
結「グスン…」
太「結衣ちゃんはこれからどうしたい?あの家を出て1人になりたいのか、あの家でみんなで暮らしたいのか。」
結「みんなと仲良くしたい…。もっともっと知りたい。みんなのこと。もっとみんなの役に立てるようになりたい。お家に…帰りたい…です。」
私がそう言うと、太陽さんは優しく
太「なら色々頑張らないとな。ひとまず今日はもう休みな。琉生達には俺ん家に来てること伝えてあるから。」
そう言って私をベッドまで運んでくれた。
そして私はそのまま眠ってしまっていた。
外はまだ土砂降りだった。
結「待ってって言ったのに…。」
大雅兄が部屋を出て行った。
シンと静まり返った自分の部屋がなんだかとても居心地が悪く感じる。
結「もうやだ。」
心配かけたくない。
体調悪くして嫌われたくない。
こんなことになるなら……1人でいる方がマシだったのかもしれない。
私は泣きながら外へ走り出した。
こんなはずじゃないのに……
さっきは本当に眠ってしまって気付いたら苦しくなっていた。
でも…今までお母さんは仕事で家を開けることが多かったから1人で耐え凌ぐことしか出来なかった。
それでなんとか乗り切っていたのに……
私の頭の中は混乱していた。
突然お兄ちゃんになった彼らは最初は厳しかったものの、どんどん優しくしてくれるようになった。
いっぱい助けてもらった。
だから私も少しでも何かしてあげられたらって思ってた。
出来るだけ心配もかけたくなかった。
前に西条さんたちが言ってたみたいに本当に私はもうあの家を出て行った方が良いのではないかと考えていた。
結「…ケホッ……」
こんな時まで咳が出てくる。
前までこんなことなかったのに。
なんとか我慢すればすぐに治ったのに。
なんでこんなにも弱くなってしまったのだろう。
私は咄嗟に携帯でお母さんに電話をかけた。
『留守番サービスに接続しま……』
こんな時でもお母さんは助けてくれないのか。
もうどうすればいいのかわからない。
あんなに怒った大雅兄はじめてみたな……。
怒らせたのも全て私のせいだ。
太「結衣ちゃん?」
後ろから声をかけてきたのは太陽さんだった。
結「太陽さん……」
太「どうした?傘は?なんでこんなびしょ濡れで……」
結「帰ったんじゃ…」
太「ちょっと買い出しでな。とりあえず…俺ん家おいで。話聞くから。」
結「いや……」
私が走って行こうとすると太陽さんは私の腕をしっかりと掴んだ。
太「ダメだ。さっき苦しくなったんじゃないのか?下手したら結衣ちゃん死んでたんだぞ。喘息を甘く見るな。」
結「ごめんなさい…。」
太「とりあえず俺ん家すぐそこだから。おいで。」
そう言われて私は太陽さんのお家に着いて行くことにした。
結「お邪魔します。」
太「どーぞ。何もない家だけど。」
そう言う太陽さんの家は本当に何もなかった。
ベッド、ソファ、そしてテーブルに勉強机。
必要最低限のものだけが揃っているだけだ。
太「とりあえず、俺の服貸すからシャワー浴びておいで。」
結「はい……。」
不甲斐ない。
自分1人じゃ何も出来ないくせに。
私は助けてもらってばっかりだ。
結「シャワーお借りしました。」
太「じゃ、もう一回音聴かせてな。」
そう言うと再び診察をしはじめた。
太「あまりいい音とは言えないな。やっぱり明日ちゃんと検査した方が…」
結「……」
太「その前に話を聞くのが先だな。」
そう言ってくれたけど、私は何も話せなかった。
言葉が出てこない。
なんで話したらいいか分からない。
ずっと黙ってる私に太陽さんは口を開いた。
太「人に頼らずに生きてきちゃったんだな、結衣ちゃんは。」
そう言ってきた瞬間私は涙が溢れた。
結「どうしていいか…分からない。もっと頼れって…みんな言ってくれるけど…分からない……分からないよぉ…。」
私が泣き崩れると太陽さんはそっとポンポンと頭を撫でた。
太「大丈夫。大丈夫だから…もう泣くな。また苦しくなるぞ?」
結「グスン…」
太「結衣ちゃんはこれからどうしたい?あの家を出て1人になりたいのか、あの家でみんなで暮らしたいのか。」
結「みんなと仲良くしたい…。もっともっと知りたい。みんなのこと。もっとみんなの役に立てるようになりたい。お家に…帰りたい…です。」
私がそう言うと、太陽さんは優しく
太「なら色々頑張らないとな。ひとまず今日はもう休みな。琉生達には俺ん家に来てること伝えてあるから。」
そう言って私をベッドまで運んでくれた。
そして私はそのまま眠ってしまっていた。