4人のお兄ちゃんは王子様!?
大事な話
≪結衣side≫
大「本当はもっとちゃんとしたところで話そうと思っていたんだ…。結衣にはちゃんと話しておきたかった。お前は…俺の妹だから……」
そう。
私は親が再婚したからなれた兄妹。
……だと思っていた。
大「俺…実は両親2人とも…死んだんだ。」
そう低い声で言う大雅兄に私は思わず言葉を失った。
混乱していたのだ。
だってお母さんが亡くなっていたとしても…
お父さんはあのダンディーなおじさんのはずじゃ……
大「俺は病弱な母と2人で暮らしていた。俺はまだ小さくてあまり記憶ねぇけど…。」
結「……」
大「俺は実の父親とは会った事がない。実の父親は母さんを孕ませた後病弱な母さんを捨てたんだ。病弱な人間はクズだとか言って。」
そう言いながら大雅兄は手を強く握った。
私はハッとした。
その言葉……
私の耳にもまだ残っている言葉だ。
大「そしてそんな母さんはまだ小さい俺を連れて今の父さんと再婚したんだ。俺を1人にさせないために。保険金はあげると言う約束をして……」
驚愕した。
大雅兄はいつも笑顔だった。
あんなにみんなに馴染んでいたのに……
兄弟だって何も疑われない感じだったのに……
気づけば私は泣いていた。
大「なんでお前が泣いてんだよ……」
結「だって……そんな辛い過去をずっと1人で背負っていたなんて……」
私が涙を見せると大雅兄は被っていた帽子を私の頭の上にポンと乗せた。
大「もうお前の涙…俺以外のやつに見せんなよ。」
そう言って私を水槽の方を向かせ、私の泣き顔を隠すように私の後ろに立った。
そして私に一枚の写真を渡して来た。
大「これ……俺の実の父親だ。」
結「え………?」
大「名前は…鈴木…貴史(たかふみ)……。」
結「…………」
……何も言えなかった。
だってそれは……その人は……
私のお父さんだったから。
結「……え?だって…。この人は……」
大「結衣が病院を嫌がるのは…頼らなくなったのは…こいつのせいじゃないのか?」
結「………」
違うと言ったら嘘になる。
でも本当に……??
信じられない。
そんな事があるの?
でも大雅兄が見せてくれたお父さんの写真は私が見たことないお父さんの写真。
信用する他ない。
大「ぶっちゃけ…俺はお前の父さんのこと許せねぇ。母さんの心をズタズタに傷つけた。」
結「うん…。毎日痛かった。お父さんの吐く言葉はものすごくトゲトゲしてた…。だから…誰にもバレないようにって…体調崩しても隠すようになって…。」
毎日たくさん罵倒される辛さ。
それをお腹に赤ちゃんがいて、しかもずっとそれを1人で耐えてきた。
ずっとお腹の赤ちゃん…大雅兄を守り続けた。
私だったら確実に耐えられなかった。
結「だから…大雅兄達と出会ってその優しさに触れて嬉しかったけど、反対に戸惑う気持ちも強かった。」
大「俺さ…ずっとお前の父さんを恨んで過ごしてきた。母さんを苦しめたから。でも…許せねぇけど…俺は結衣に出会えた。ずっと兄貴達はいても心の中では1人だと思っていた。」
……そっか。
お父さんが同じってことは私たちは少しでも血が繋がっているってこと…。
私たちは半分だけど本当の兄妹だったんだ。
大「本当はもっとちゃんとしたところで話そうと思っていたんだ…。結衣にはちゃんと話しておきたかった。お前は…俺の妹だから……」
そう。
私は親が再婚したからなれた兄妹。
……だと思っていた。
大「俺…実は両親2人とも…死んだんだ。」
そう低い声で言う大雅兄に私は思わず言葉を失った。
混乱していたのだ。
だってお母さんが亡くなっていたとしても…
お父さんはあのダンディーなおじさんのはずじゃ……
大「俺は病弱な母と2人で暮らしていた。俺はまだ小さくてあまり記憶ねぇけど…。」
結「……」
大「俺は実の父親とは会った事がない。実の父親は母さんを孕ませた後病弱な母さんを捨てたんだ。病弱な人間はクズだとか言って。」
そう言いながら大雅兄は手を強く握った。
私はハッとした。
その言葉……
私の耳にもまだ残っている言葉だ。
大「そしてそんな母さんはまだ小さい俺を連れて今の父さんと再婚したんだ。俺を1人にさせないために。保険金はあげると言う約束をして……」
驚愕した。
大雅兄はいつも笑顔だった。
あんなにみんなに馴染んでいたのに……
兄弟だって何も疑われない感じだったのに……
気づけば私は泣いていた。
大「なんでお前が泣いてんだよ……」
結「だって……そんな辛い過去をずっと1人で背負っていたなんて……」
私が涙を見せると大雅兄は被っていた帽子を私の頭の上にポンと乗せた。
大「もうお前の涙…俺以外のやつに見せんなよ。」
そう言って私を水槽の方を向かせ、私の泣き顔を隠すように私の後ろに立った。
そして私に一枚の写真を渡して来た。
大「これ……俺の実の父親だ。」
結「え………?」
大「名前は…鈴木…貴史(たかふみ)……。」
結「…………」
……何も言えなかった。
だってそれは……その人は……
私のお父さんだったから。
結「……え?だって…。この人は……」
大「結衣が病院を嫌がるのは…頼らなくなったのは…こいつのせいじゃないのか?」
結「………」
違うと言ったら嘘になる。
でも本当に……??
信じられない。
そんな事があるの?
でも大雅兄が見せてくれたお父さんの写真は私が見たことないお父さんの写真。
信用する他ない。
大「ぶっちゃけ…俺はお前の父さんのこと許せねぇ。母さんの心をズタズタに傷つけた。」
結「うん…。毎日痛かった。お父さんの吐く言葉はものすごくトゲトゲしてた…。だから…誰にもバレないようにって…体調崩しても隠すようになって…。」
毎日たくさん罵倒される辛さ。
それをお腹に赤ちゃんがいて、しかもずっとそれを1人で耐えてきた。
ずっとお腹の赤ちゃん…大雅兄を守り続けた。
私だったら確実に耐えられなかった。
結「だから…大雅兄達と出会ってその優しさに触れて嬉しかったけど、反対に戸惑う気持ちも強かった。」
大「俺さ…ずっとお前の父さんを恨んで過ごしてきた。母さんを苦しめたから。でも…許せねぇけど…俺は結衣に出会えた。ずっと兄貴達はいても心の中では1人だと思っていた。」
……そっか。
お父さんが同じってことは私たちは少しでも血が繋がっているってこと…。
私たちは半分だけど本当の兄妹だったんだ。