4人のお兄ちゃんは王子様!?
≪琉生side≫
熱を測っている時結衣の様子が変だったように感じた俺はあれから1時間後結衣の部屋を見に行った。
わざと置いて行った体温計。
メモリー機能がついているため、スイッチを入れた瞬間前回の体温が表示される。
俺はスイッチを入れた。
琉「38.7℃か…」
思っていたより高いな。
2~3日で熱も下がるだろうからとりあえず様子みるか…。
辛い時、人に頼らないところは本当、未結に似ている。
もっと俺が気を遣ってあげられたらいいんだけど…
不器用な俺には難しそうだ。
次の日。
少し早めに起きた俺は結衣の部屋へ行った。
おでこを触ると昨日より少し下がっている様子だ。
この調子なら大丈夫そうだな。
まだ熱はありそうだから油断は出来ないけど…。
とりあえずまだ安静にさせとかないと。
こいつのことだから…無理もしかねない。
こいつが起きる前に飯でも作っておくか。
それから俺は朝食を作り始めた。
料理は得意ではない。
スクランブルエッグとサラダとスープさえあれば充分だろうと思い、ささっと作り始めた。
しばらくキッチンに立っていると結衣が起きてきた。
結「あ、琉生お兄ちゃん起きてたんだ。」
琉「まあな。」
結「朝ごはん作ってたの?代わるよ!」
琉「お前はまだ寝とけ。」
結「でも、体調ももうすっかり…」
琉「聞こえなかったのか?いいから寝てろ。」
結「う、うん…。」
結衣は少し寂しそうな顔をして部屋へ戻って行った。
なんで俺はこうも冷たい言い方しか出来ないのだろうか。
自分が嫌になる。
琉「よし。出来た。」
今日は午後から仕事だからもう少しだけ仮眠をしておこう。
でも結衣の様子も気になる…。
ちょっとだけ様子見に行ってみるか。
コンコン
結「はい。」
琉「俺だけど…」
結「どーぞ!」
部屋を開けると結衣はベッドに横になっていた。
琉「ちゃんと寝てたな。」
結「琉生お兄ちゃんが寝てろって言うから……。」
琉「とりあえず…熱測って。あと…聴診だけする。」
結「う、うん。」
結衣は体温計を脇に挟んだ。
琉「37.8℃か。昨日よりは下が……」
結「え?」
琉「い、いや…」
昨日結衣の熱は37.2℃だってことになってるんだった…。
俺が焦っていると結衣が突然笑い出した。
琉「何笑っている。」
結「なんだか…やっぱり優しいなって思って。」
琉「優しい?俺が?」
こんな冷たい言い方しか出来ない俺が優しい?
結衣は何を言っているんだ。
理解ができない。
結「だって…ここのみんな不器用な人ばかりなのにみんな心配してくれている。もちろん琉生お兄ちゃんも。」
心配?
琉「そんなの当たり前だろ。」
俺がそう言うと結衣は首を振った。
結「当たり前じゃないよ。」
琉「……。」
結「人って…誰かから優しさをもらって初めて優しさを知ると思うの。生まれて来たばかりの頃は言葉も笑い方も…優しさも醜い気持ちも何も知らないから。」
俺はどーゆーことかよく分からなかった。
結「だから親や周りの人に言葉も笑い方も優しさも…色んな事を教えてもらうのかなって私は思うんだ。人の優しさは色んな形があるなぁって。」
琉「色んな形…」
結「琉生お兄ちゃんの優しさは一件冷たいように見えても心では本当に心配してくれている…そんな感じかな。」
…と言って結衣は笑った。
こいつは本当に不思議な感性をもっている。
俺はそう思った。
でも何故か不思議と心が軽くなった気がしていた。
熱を測っている時結衣の様子が変だったように感じた俺はあれから1時間後結衣の部屋を見に行った。
わざと置いて行った体温計。
メモリー機能がついているため、スイッチを入れた瞬間前回の体温が表示される。
俺はスイッチを入れた。
琉「38.7℃か…」
思っていたより高いな。
2~3日で熱も下がるだろうからとりあえず様子みるか…。
辛い時、人に頼らないところは本当、未結に似ている。
もっと俺が気を遣ってあげられたらいいんだけど…
不器用な俺には難しそうだ。
次の日。
少し早めに起きた俺は結衣の部屋へ行った。
おでこを触ると昨日より少し下がっている様子だ。
この調子なら大丈夫そうだな。
まだ熱はありそうだから油断は出来ないけど…。
とりあえずまだ安静にさせとかないと。
こいつのことだから…無理もしかねない。
こいつが起きる前に飯でも作っておくか。
それから俺は朝食を作り始めた。
料理は得意ではない。
スクランブルエッグとサラダとスープさえあれば充分だろうと思い、ささっと作り始めた。
しばらくキッチンに立っていると結衣が起きてきた。
結「あ、琉生お兄ちゃん起きてたんだ。」
琉「まあな。」
結「朝ごはん作ってたの?代わるよ!」
琉「お前はまだ寝とけ。」
結「でも、体調ももうすっかり…」
琉「聞こえなかったのか?いいから寝てろ。」
結「う、うん…。」
結衣は少し寂しそうな顔をして部屋へ戻って行った。
なんで俺はこうも冷たい言い方しか出来ないのだろうか。
自分が嫌になる。
琉「よし。出来た。」
今日は午後から仕事だからもう少しだけ仮眠をしておこう。
でも結衣の様子も気になる…。
ちょっとだけ様子見に行ってみるか。
コンコン
結「はい。」
琉「俺だけど…」
結「どーぞ!」
部屋を開けると結衣はベッドに横になっていた。
琉「ちゃんと寝てたな。」
結「琉生お兄ちゃんが寝てろって言うから……。」
琉「とりあえず…熱測って。あと…聴診だけする。」
結「う、うん。」
結衣は体温計を脇に挟んだ。
琉「37.8℃か。昨日よりは下が……」
結「え?」
琉「い、いや…」
昨日結衣の熱は37.2℃だってことになってるんだった…。
俺が焦っていると結衣が突然笑い出した。
琉「何笑っている。」
結「なんだか…やっぱり優しいなって思って。」
琉「優しい?俺が?」
こんな冷たい言い方しか出来ない俺が優しい?
結衣は何を言っているんだ。
理解ができない。
結「だって…ここのみんな不器用な人ばかりなのにみんな心配してくれている。もちろん琉生お兄ちゃんも。」
心配?
琉「そんなの当たり前だろ。」
俺がそう言うと結衣は首を振った。
結「当たり前じゃないよ。」
琉「……。」
結「人って…誰かから優しさをもらって初めて優しさを知ると思うの。生まれて来たばかりの頃は言葉も笑い方も…優しさも醜い気持ちも何も知らないから。」
俺はどーゆーことかよく分からなかった。
結「だから親や周りの人に言葉も笑い方も優しさも…色んな事を教えてもらうのかなって私は思うんだ。人の優しさは色んな形があるなぁって。」
琉「色んな形…」
結「琉生お兄ちゃんの優しさは一件冷たいように見えても心では本当に心配してくれている…そんな感じかな。」
…と言って結衣は笑った。
こいつは本当に不思議な感性をもっている。
俺はそう思った。
でも何故か不思議と心が軽くなった気がしていた。