ヒコウキ雲の恋〜悠夜編〜




……あたし、


ずっと先生のことが好きだった。


好きで好きで仕方がなかった。


だから、最後に先生のクラスになれて良かった。


最高だったよ?


先生のあの笑顔と
あたしを抱き締めてくれたあの温もり…


絶対に忘れないから。




ありがとう、先生。


大好きだよ、悠夜先生。









…ねぇ?







なんで


空は青いんだろうね?










「なんで空は青いんだろう……か。。」




くしゃくしゃになった便箋を見つめて片方の手に持っていた写真に目を移すと


薄暗くなった空に写真をかざした。


その写真には


此処で撮ったであろう、今俺が座っているベンチからうすーく綺麗に青空に描かれたヒコウキ雲が映っていた。


その写真を見た瞬間に生暖かい雫が頬をつたわった。


「……っんだよッ!」




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