ヒコウキ雲の恋〜悠夜編〜
車酔いと闘いながら俺はタクシー揺られていた。
早くつけ…と、心の中で何回か叫んだ。
なん十回叫んだのだろうか…
約15分後くらいに『島田病院』という大きな病院に辿り着いた。
慌てて中井のお母さんとタクシーを降りて中井のいる病室へ急いだ。
コンコンッ
と中井のお母さんが軽くノックすると
「はぁい。」
と中から可愛らしい声が聞こえた。
ゆっくり病室のドアが開いた。
「あ!先生!」
いつもと変わらない中井の笑顔にそっと胸を撫で下ろした。
でも、
唯一いつもと違ったのは
中井がベットに横になっていたこと。
いつもは、俺を見つけると笑顔で走って来てくれるのに…
違う…
いつもと違うよ…
中井…