『request』短編集




会社を飛び出して外に出れば



思っていた通り、まだ近くに蒼空さんの姿があって。






「そっ…!」






蒼空さんっ!!!






大声でそう呼ぼうとしたのに、



" ある人 "を目撃してそれ以上の言葉が出なかった。






その人は私よりも背が低くて

ふわりと柔らかそうな髪が風によって靡き

とても可愛らしい笑みで







「蒼空さんっ」






その名の彼に笑顔を向けたのだ。





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