『request』短編集



「捕まえた…!!!」





壁にもたれ掛かる浅川くんを挟むように両手をつく私。





「はぁ、っ、はぁっ……」





息を切らす浅川くんは直視できないほどに輝かしくて目が開けられない。


半開きでもいいかな?





「あのね!浅川くん!!」


「ちょっ…何その目、怖い…」


「光の反射がすごくって!!

てか、そんなことはどうでもいいの!!!」





グッと顔を近づけると半開きでも浅川くんが頭を壁にぶつけた瞬間が見れた。



「イタッ」だって!!可愛い!!!

って違う!!





「あのね!浅川くん!聞いて!!」


「はい…」


「私、ずっと夢見てたの!!あ、夢っていうのは寝てる時に見る夢とは違って、こう~将来の夢!みたいなそんな感じの夢の話なんだけど!!」


「(近い……)」


「その夢がね!さっき叶ったんだよ!!!
浅川くんが叶えてくれたの!叶えて欲しいと思ってた人が叶えてくれた!!夢かな!?あ、その夢は寝ている方の夢!!」





どうしよう。

今の私、最上級になんでも言えそう!

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