『request』短編集
そしてこの日、目を覚ましたコイツは熱を出して
「じゃあもう一緒に寝ればいいじゃん!!ほら!この布団意外と大きいし余裕だよ!!」
「はぁ?本気で言ってんのかお前」
「本気で言ってなかったらわざわざ止めないし」
この事務所に泊まる予定だった俺と
熱があるから今日はここに泊まれと陽葵さんに言われたらしい月姫は、
何を血迷ったのか1つしかない布団で一緒に寝ることにした。
一緒に寝ようと誘ってきたのは紛れもなくコイツで
きっと俺が断ると思ったのか、チビ(月姫)がどこか安心したような表情を見せるから
「………ふーん。いいなその案。」
「………え?」
もちろん俺はその考えには乗らず、嫌がらせとしてその意見に乗った。