『request』短編集



とある遊園地のホテルで






「そ、そらさ………」






俺は、そんな月姫にキスをした。





この事は酔っていたからかハッキリとではなく薄らと記憶に残っていて



顔を真っ赤に染めて逃げるように部屋を出て行った月姫を追うことはなく、






「………、…マジか俺」






正直、俺自身も衝撃が強かった。





手を貸すことも

抱きしめてしまうのも

目で追ってしまうのも





コイツが小さいから本能的に守りたくなるのだと思っていたが、どうやらその事実は違っていたらしい。







今その事に気付かされたとしても、俺がついさっきしたことはまぁ良くないことで。



そして今俺は結構酔っているわけで。



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