『request』短編集



「……?座りたくないならそのままでもいいけど」


「はっ!!い、いえ!!座らせてもらいます!!!」





しまった。また妄想してしまった。


絶対有り得ないことを考えてしまってた。




私がそんなのだから蒼空さんも怪訝に思ってるし。あぁでもその表情もかっこいい!!!






「し、失礼しますっ!」





緊張しながらも蒼空さんが用意してくれた椅子に腰掛ける。





(わあっ!近い!!近すぎる!!!目の前に超絶イケメンな顔がある!!!)





心臓が大暴れ中の私に対して蒼空さんは淡々と説明してくれているのだけど、仕事よりも蒼空さんの顔にしか目がいかない。





「それでここが…………聞いてる?」





そしてその超絶イケメンな顔で顔を覗き込まれては





「き、聞いてませんでしたっ…!!」





思わずテンパってそんな事を言ってしまった。



不意に覗き込むのはダメです!!心臓によくないです!!口から心臓が出ちゃうんじゃないかってくらいに驚きました!!!





「……集中しろ。」


「は、はいっ!すみませんっ!!!」






そんな私に呆れた様子を見せる蒼空さんだけど、眉根を寄せるその表情もカッコイイです!!最高です!!!


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