『request』短編集
「んっ……」
酔っ払ってるやつに手は出したくないわけで
けど、愛おしい人にそうお願いされては断れないのも事実で。
明日になれば今日の記憶すらもないくせに、
俺自身も眠れなくなるような、とびっきり甘いキスをする。
くっそ…マジでムカつく。
酔っぱらっているコイツに流されてる俺自身にも腹が立つし、他の男に心配をかけさせているコイツにも腹が立つ。
「そ、ら……」
甘く、目を潤ませるコイツ。
「なあ、」
「ん…?」