『request』短編集
「父さん」
家に帰るなり、
僕はパンを作っている父さんの元へ。
「どーした?」
そう言う父さんの手は粉まみれで
「パンの作り方、教えて。」
僕は思っていたことと違うことを口にする。
あれ……何言ってるんだろう。
絶対できっこないって思ってたくせに、僕は父さんに「パンの作り方を教えて欲しい」そう頼んでた。
思っていたことと
していることが食い違っていて
なんだかモヤモヤする。