『request』短編集
「えっ、ちょ」
蒼空さんは苦笑いを浮かべたまま私を置いてスタスタとレジへ。
え、ちょっと待ってください。本当は甘い物大好きなんですか?そんなギャップ萌え的なもの困ります!!
蒼空さんの後ろを追うようにレジへと向かえば、蒼空さんは既にレジを終えたみたいで。
「蒼空さ……ひゃっ!」
ピトッと頬に冷たい何かが触れた。
ビックリして目を丸くさせれば
「それ、葵にやるから」
苦笑いを浮かべながらも
私の頬にさっきのドリンクをあてて
「内緒、な?」
シー、と内緒のポーズをする蒼空さん。に。
「っ────!!!」
かっこよすぎて頭が沸騰しそうだ。