『request』短編集




その笑顔に早く動いていた心臓も落ち着きを取り戻し、






「おはよう」






俺も笑顔を浮かべる。





いつもこの瞬間が

俺を幸せな気持ちにさせてくれる。






「華、」



目元を擦っていた華の手を掴む。





「…何かあった?」


「何かって?」


「いや……」





空いてる手で頬に手を添えて





「泣き跡、あるから」





その跡を撫でた。




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