記憶喪失の妻は一途な夫(外科医)に溺愛される
「どの料理もおいしくて、いつもよりも食べすぎちゃった。」
「いっぱい食べてくれるほうが安心する。全然つわりで食べられない時を知ってるからこそ、桐乃の食べてる姿みるとちょっと泣きそうになる。」
そう言って笑う紫苑。
食事中も常に私を気遣ってくれていた。
「今日は本当に楽しくて、こんなに幸せな日があっていいのかなって不安になるくらい。」
「これからは毎日、もっと幸せな日が待ってるよ。大丈夫。」
記憶を失ってから初めての彼とのデート。
一瞬一瞬を記憶にちゃんと刻みたいと思えるくらい、温かく幸せな瞬間が詰まっている。
「桐乃」
「ん?」
「今日、ここで食事をしてちゃんと言いたかったことがあるんだ。」
紫苑は自分の首から下げているネックレスをとった。
気付いている。彼の薬指にはいつも結婚指輪がつけられていることに。
今日も。
「いっぱい食べてくれるほうが安心する。全然つわりで食べられない時を知ってるからこそ、桐乃の食べてる姿みるとちょっと泣きそうになる。」
そう言って笑う紫苑。
食事中も常に私を気遣ってくれていた。
「今日は本当に楽しくて、こんなに幸せな日があっていいのかなって不安になるくらい。」
「これからは毎日、もっと幸せな日が待ってるよ。大丈夫。」
記憶を失ってから初めての彼とのデート。
一瞬一瞬を記憶にちゃんと刻みたいと思えるくらい、温かく幸せな瞬間が詰まっている。
「桐乃」
「ん?」
「今日、ここで食事をしてちゃんと言いたかったことがあるんだ。」
紫苑は自分の首から下げているネックレスをとった。
気付いている。彼の薬指にはいつも結婚指輪がつけられていることに。
今日も。