記憶喪失の妻は一途な夫(外科医)に溺愛される

「じゃあ」
私はすべてのプレゼントを開けてから立ち上がる。

「え？なに？」
予想外の私の行動にきょろきょろしている彼をソファに残して、寝室から私は一冊のアルバムを持ち、彼のもとに戻った。

「重そう」
大きなアルバムに彼は立ち上がりすぐに私から預かってくれる。

「なに？」
「見てみて」
私が部屋の明かりをつけると紫苑はソファに座り、アルバムを開く。

こんなタイミングで渡すとは思っていなかったアルバム。
予定より早く完成させておいてよかったと思いながら紫苑の隣に座る。