記憶喪失の妻は一途な夫(外科医)に溺愛される
紫苑の手つきはメイクするにも慣れている。
心地よさに眠気を感じながらも、寝たらいけないと意識を保つ。
「できた」
目を開けると満足そうに私の顔を見つめる彼の無邪気な笑顔があった。
「支度はできたから、桐乃のタイミングで出発しようか。」
紫苑はそう言って、メイク道具を片付けてくれた。
その時、病室の扉がノックされて、呼ばれた紫苑が病室から出て行った。
これから始まるマンションでの生活に不安がないわけじゃない。
マンションに戻ったらちゃんと英語を勉強しようとか、家にあるもので記憶が取り戻せるかもしれないとか考えても、もしも記憶が戻らなかったらどうしたらいいのだろうかとも思う。
彼との二人の生活・・・今日の朝の支度だけでもどきどきして、戸惑ったのに・・・どうなってしまうのだろうか・・・。
心地よさに眠気を感じながらも、寝たらいけないと意識を保つ。
「できた」
目を開けると満足そうに私の顔を見つめる彼の無邪気な笑顔があった。
「支度はできたから、桐乃のタイミングで出発しようか。」
紫苑はそう言って、メイク道具を片付けてくれた。
その時、病室の扉がノックされて、呼ばれた紫苑が病室から出て行った。
これから始まるマンションでの生活に不安がないわけじゃない。
マンションに戻ったらちゃんと英語を勉強しようとか、家にあるもので記憶が取り戻せるかもしれないとか考えても、もしも記憶が戻らなかったらどうしたらいいのだろうかとも思う。
彼との二人の生活・・・今日の朝の支度だけでもどきどきして、戸惑ったのに・・・どうなってしまうのだろうか・・・。