彼と私と。
餅と彼と私。
「おまえさぁ、正月から人んちでゴロゴロしてんじゃねーよ」

彼は言った。

「いーじゃん。幼馴染なんだし?」

「男と初詣にでも行けよ」

あ、ムリか。そんなんじゃ男なんて寄りつかねーもんな。

そう言いながら彼は笑った。

この笑顔が好き。

心が温かくなるから。

このコタツが好き。

彼の匂いがするから。

「うっさい。自分だって彼女いないじゃん。」

「俺はいーんだ」

「なんで」

「カッコイイから、女なんて選り取り緑」

なー、とネコのマリーの抱きしめる。

一般的にみたら確かにかっこいいかもしれない。

いつもワガママ聞いてくれてやさしい。



「自分で言うとか、キモ」

「うっせ」

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