一目惚れ婚~美人すぎる御曹司に溺愛されてます~
「俺がボランティアで結婚するような人間だと思うか?」
リセは自分の考えをしっかり持っていて、優しくても同情で結婚を決める人ではないと思った。
でも――
「どうして私を?」
「一目惚れ」
「えっ!? 私に? どこで出会っていたの?」
「それは秘密。琉永が思い出して」
――一目惚れしたのは、私のほうなのに。
ネモフィラ色のワンピース、ホテルのロビーでぶつかったあの人はリセに似ていた。
たったあれだけでリセが私を好きになるとは思えない。
けど、私の記憶には、それだけしか……
「私とリセが会ったのは……」
自信なさげに答えを口にしようとした私を見て、リセは笑い、車を止てキスをした。
――違う。ホテルのロビーじゃない。
ハズレた罰なのか、繰り返されるキスは、私にリセの唇の感触を覚えさせ、忘れられなくなるほど、執拗にキスをされた。
唇が離れた後も熱を感じるくらい。
シートに沈む私の髪をなで、リセは耳元でささやく。
「同じ香りだな」
それを意識していたのは私だけじゃなかった。
パリで別れてから、ずっと私たちは同じ香りをつけていた――パリで過ごした夜を忘れないように。
近づいたリセの顔を見て、目を閉じ、もう一度リセと深いキスをする。
リセに触れられ、私の体にまとう香水の香りが濃くなったような気がした。
リセは自分の考えをしっかり持っていて、優しくても同情で結婚を決める人ではないと思った。
でも――
「どうして私を?」
「一目惚れ」
「えっ!? 私に? どこで出会っていたの?」
「それは秘密。琉永が思い出して」
――一目惚れしたのは、私のほうなのに。
ネモフィラ色のワンピース、ホテルのロビーでぶつかったあの人はリセに似ていた。
たったあれだけでリセが私を好きになるとは思えない。
けど、私の記憶には、それだけしか……
「私とリセが会ったのは……」
自信なさげに答えを口にしようとした私を見て、リセは笑い、車を止てキスをした。
――違う。ホテルのロビーじゃない。
ハズレた罰なのか、繰り返されるキスは、私にリセの唇の感触を覚えさせ、忘れられなくなるほど、執拗にキスをされた。
唇が離れた後も熱を感じるくらい。
シートに沈む私の髪をなで、リセは耳元でささやく。
「同じ香りだな」
それを意識していたのは私だけじゃなかった。
パリで別れてから、ずっと私たちは同じ香りをつけていた――パリで過ごした夜を忘れないように。
近づいたリセの顔を見て、目を閉じ、もう一度リセと深いキスをする。
リセに触れられ、私の体にまとう香水の香りが濃くなったような気がした。